自己免疫性関節炎における骨破壊の分子機構:破骨細胞分化因子(RANKL)の関与
Project/Area Number |
13877036
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Experimental pathology
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
前田 盛 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50030911)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北澤 理子 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (00273780)
北澤 荘平 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (90186239)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 自己免疫性関節炎 / 骨吸収 / 破骨細胞 / RANKU / サイトカイン / in situ hybridization / RANKL |
Research Abstract |
慢性関節リウマチ(RA)等の自己免疫性関節炎においては、滑膜増生・パンヌス形成に引き続いて軟骨・骨組織の破壊が起こる。さらに関節炎の進行に伴い、関節近傍の骨量減少や全身性の骨粗鬆症が生じる。消炎鎮痛剤や免疫抑制剤投与により炎症を沈静化しえても、骨破壊による関節の機能障害が残るため、患者のQOL低下を招く。 炎症早期には、サイトカインの作用が重要であるが、進行期の骨破壊病変には破骨細胞が中心的な役割を果たすと考えられている。破骨細胞の最終分化・活性化には骨芽細胞/間質細胞との相互作用が必須とされてきたが、破骨細胞分化因子(RANKL)が破骨細胞分化誘導に不可欠な因子として分離同定され、骨吸収性サイトカインによりその発現が増強することが想定されている。さらに、RANKL受容体であるRANK発現状態、破骨細胞抑制因子Ostcoprotegerinが破骨細胞数や活動性を制御すると考えられている。 自己免疫関節炎における骨破壊の分子機構を解明する目的で、マウスのII型コラーゲン誘導関節炎(Collagen Induced Arthritis、CIA)におけるRANKL、RANK、OPG各々の遺伝子発現をin situ hybridization (ISH)法にて解析した。関節炎局所では、炎症性滑膜やパンヌス内に単核〜多核の破骨細胞(TRAP陽性・RANK陽性)が存在し、炎症性滑膜組織が破骨細胞の増殖と蓄積を支持している事が示唆された。同部位にRANKL陽性滑膜線維芽細胞の増加を認めたことから、滑膜細胞が破骨細胞形成に直接関与する可能性、即ち滑膜線維芽細胞とマクロファージ/単核細胞とのRANKL-RANKを介する相互作用により破骨細胞前駆細胞が形成される機構を明らかにした。以上の成果は内外の学会にて報告するとともに、英文誌Journal of Histochemistry and Cell Biologyに報告した。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)