マラリア原虫のオーシストは何故ハマダラカ中腸にできるか
Project/Area Number |
13877038
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
寄生虫学(含医用動物学)
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
鎮西 康雄 三重大学, 医学部, 教授 (60024709)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
油田 正夫 三重大学, 医学部, 助手 (90293779)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | マラリア / ネズミマラリア / オーキネート / オーシスト / 接着分子 / ハマダラカ中腸 |
Research Abstract |
マラリア原虫Plasmodium sppは媒介蚊の中腸でオーシストを形成し、数千倍に増殖してスポロゾイトになる。中腸の基底膜に到達したオーキネートは動きを止め、分裂を開始する。なぜ中腸の基底膜なのか。この疑問にまだ誰も答えていない。我々はオーキネートの極く遅い時期に特異的に発現する接着分子cDNAをクローニングすることに成功している。この分子はトロンボスポンディンドメインを分子内に含む膜タンパク質であることから、中腸基底膜の構成成分とされるヘパリン硫酸やラミニンなどとの接着の可能性がある。この分子を解析し、蚊中腸基底膜分子との親和性等を解析することで、「なぜ中腸基底膜なのか」を明らかにすることを目的とした。 この実験ではネズミマラリア原虫Plasmodium bergheiとハマダラカAnopheles stephensiを用いて以下の実験を行った。 (1)オーキネート特異的接着分子をバキュロウイルス発現系で発現させ、ハマダラカ中腸基底膜構成分子(ヘパリン硫酸やラミニン)との結合性を調べ、基底膜のリガンド分子を同定した。 (2)この分子の抗体を作成し、免疫電顕により、オーキネート内での分布・オーキネートと基底膜との接着部位における存在様式を明らかにした。 (3)ジーンターゲッティング法によりこの分子の遺伝子をノックアウトした原虫を作製し、蚊中腸でのオーキネートの動きや分裂、オーシスト形成を観察した。これらの実験を通して、この分子はオーシストが中腸基底膜に形成される分子機構を明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)