新規アクチン結合蛋白ND-1の機能と心疾患病態解析への応用
Project/Area Number |
13877102
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
幡野 雅彦 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (20208523)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有馬 雅史 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (00202763)
岡田 誠治 熊本大学, エイズ学研究センター, 教授 (50282455)
徳久 剛史 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (20134364)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | kelchファミリー / アクチン結合蛋白 / ND-1 / ドキソルビシン / 心筋症 / 心筋細胞 / トランスジェニックマウス / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
新規アクチン結合蛋白Nd1遺伝子はマウスにおいてほぼ全組織で発現が認められるが特に心臓で強発現している。そこで心筋におけるNd1の機能について検討した。マウスに心毒性のあることで知られている抗癌剤ドキシルビシン(DOX)を投与すると心筋症をおこして4週以内に死亡する。DOX投与後経時的にNd1の発現を調べたところ、心筋において約3週で著しく減少した。Cardiac actinもDOXにより減少するがNd1はそれに先立って減少が認められた。一方培養細胞を用いてDOXによる細胞死を検討したところNd1を過剰発現したNIH3T3細胞はDOXに対して耐性が認められた。このことよりNd1の発現量が心筋においてDOXの毒性を決定する1つの因子になっていることを明らかにした(Cardiovasc. Res. 投稿中)。 一方培養細胞を用いて細胞骨格制御におけるNd1の機能について検討した。Nd1はBTB/POZドメインとkelch repeatの2つの特徴的な構造を持つ。Nd1蛋白は細胞質にアクチンとともに局在し、免疫沈降およびGST pull down法でkelch repeatを介してNd1とアクチンが結合することを証明した。また繊維芽細胞に過剰発現すると細胞増殖が遅れる。過剰発現した細胞では細胞質分裂においてNd1がアクチン収縮輪に局在し、細胞質分裂を阻止していると考えられ、これが細胞増殖の遅延になると思われた。またNd1を過剰発現した細胞はCytochalasinDなどのアクチン重合を阻害する薬剤に対して抵抗性を示しコントロール細胞が2〜3日で死滅するのに対しトランスフェクタントでは増殖を続けた。しかし微小管の機能を阻害する薬剤に対してはトランスフェクタントは抵抗性を示さなかった。以上の実験結果よりNd1はアクチン細胞骨格に対するストレスから細胞を保護する機能があると考えられた。(J. Biol. Chem.,2002)またクローニングの過程でNd1にはkelch repeatをもつlong form (Nd1-L)とBTB/POZのみでkelch repeatをもたないshort form (Nd1-S)が存在することがわかった。ゲノムの解析よりこれらはalternative splicingにより作られることを明らかにした(Biochem. Biophys. Acta,2001)。Nd1-Sを過剰発現させるとやはり細胞増殖が遅延する。しかしNd1-Lとは違い細胞質分裂の障害は認められないことより別のメカニズムによるものと考えられる。Nd1-Sの機能については現在解析中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)