Naチャネル活性化因子プロスタシンのノックアウトマウスによる解析
Project/Area Number |
13877166
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Kidney internal medicine
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
冨田 公夫 熊本大学, 医学部, 教授 (40114772)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 健一郎 熊本大学, 医学部, 助手 (10304990)
|
Project Period (FY) |
2001 – 2002
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | Naチャネル / 血圧 / 腎機能 / アルドステロン / K / ENaC / プロスタシン / セリンプロテアーゼ / 尿中Na排泄 |
Research Abstract |
腎臓におけるNa代謝は体液の恒常性や血圧をコントロールする上で最も重要な役割を担っている。腎臓でのNa再吸収において重要な働きをしているのが上皮性Naチャネル(ENaC)である。このENaCはNa代謝異常や高血圧を引き起こす病態において関与していることが知られている。ENaCの活性はアルドステロンやADHなどのホルモンによりコントロールされていることが知られているが、分子生物学的なENaCの活性化機構については未だ不明な点が多い。1998年に私たちはラット腎臓より新しいセリンプロテアーゼであるプロスタシンのcDNAクローニングに成功した。このセリンプロテアーゼはヒトおよびラットにおいて腎臓に強く発現し、その他前立腺、大腸、胃、肺、皮膚などのENaCが発現している上皮性組織に低レベルの発現を認めた。また、抗プロスタシン抗体による免疫染色では腎臓の上皮細胞管腔側の細胞膜に発現を認め、尿中にもその存在を認めている。さらに私たちはアフリカツメガエルの卵母細胞にENaCとプロスタシンを発現させることにより、プロスタシンがENaCを活性化することを世界で初めて証明した(J.Am.Soc.Nephrol.,2001)。更にアルドステロンにより刺激されることも報告した(J.C.I.,2002)。これらの結果はプロスタシンが生体におけるENaCを介したNa再吸収に重要な働きをしていることを示唆するが、プロスタシンの生体における生理学的意義および各種病態における関与を個体レベルで解明した研究は知られていない。本研究の目的はプロスタシン遺伝子のノックアウトマウスを作成し、プロスタシンの生理学的役割を個体レベルで解析することにある。現在、1)マウスゲノムBACクローンライブラリーをスクリーニングし、マウスプロスタシンゲノムを含むBACクローンを単離した。2)制限酵素とパルスフィールド電気泳動およびサザンブロッティングを用いてヒトプロスタシンゲノムの制限酵素地図を作成した。など計画は進行中である。
|
Report
(2 results)
Research Products
(8 results)