内分泌撹乱物質、性ホルモンの口腔内諸組織の修飾への関与とそのレセプターの動態
Project/Area Number |
13877316
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
病態科学系歯学(含放射線系歯学)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
向後 隆男 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (80001949)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東野 史裕 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (50301891)
飯塚 正 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (80168062)
進藤 正信 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (20162802)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 口腔粘膜上皮 / 歯肉線維芽細胞 / 組織像の修飾 / MIF(マクロファージ遊走阻止因子) / メカニカルストレス / 免疫組織化学 / MIFmRNA |
Research Abstract |
口腔内諸組織の修飾はメカニカルストレスと関連することが多く、エストロジェンとそのレセプターも種々の組織に種々の修飾をもたらす。はじめにメカニカルストレスと組織修飾を検討するために、MIF(マクロファージの遊走阻止因子)について検索した。最近MIFは免疫系や細胞の分化、増殖など生体反応への関与の可能性が考えられている。 ヒト歯肉および口腔粘膜上皮における上皮および線維芽細胞のMIFの発現と局在と生理活性について、ウエスタンプロットおよび免疫組織化学的手法で検討した。 手術時に切除した炎症所見のある歯肉と正常歯肉を液化窒素にて凍結後、-80℃で保存し使用した。免疫組織化学的検索には、抗ヒトMIF、抗ヒトマクロファージ、各種抗ヒトサイトケラチン等を使用した。 粘膜上皮については、歯肉組織から抗原と同様の12.5kDa相当の分子量で蛋白が検出された。歯肉上皮細胞質のMIF発現は基底細胞層で強く、接合上皮では全層に、外縁上皮の付着歯肉でも角化層以外の全層に認められる部位があり、細胞のtumoverが速い部分に特に多く発現した。それぞれの組織に抗マクロファージ抗体での発現はみられなかった。歯肉組織には他に比べ多くのMIFが存在した。口腔粘膜上皮では、MIF発現は正常な部位や炎症がある部位だけではなく、外来刺激が加わる部位や増殖活性が高い部位にも存在した。 線維芽細胞のMIFの発現は正常な歯肉や口腔粘膜の結合組織で少なく、智歯周囲炎の細胞増殖部では多く発現した。歯肉由来のヒト線維芽細胞(Gin1理研)を48-72時間伸展培養後のMIFmRNAの発現は、10%FBS含有D-MEMで培養した時は顕著で、1%FBSにて細胞増殖の減少時で少なく、伸展刺激を加えた場合に顕著であった。 口腔粘膜病変でのMIFの局在の変化や発現量の増加から、MIFの口腔粘膜上皮の恒常性の維持への関与が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
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