Project/Area Number |
13877347
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Surgical dentistry
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
園山 智生 鶴見大学, 歯学部, 助手 (90319971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 壽郎 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (70178416)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2003: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2002: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 自家海面骨細片移植 / 成熟骨 / 自家海綿骨細片移植 / 骨成熟 |
Research Abstract |
ビーグル犬の左下顎骨前臼歯部に抜歯後、人工的顎堤欠損部を作成した。同時に長管骨より骨髄海綿骨を採取し、人工的顎堤欠損部への自家海綿骨細片移植(以下、骨移植とする)を行った。また、2、4、8、12週間の待機後、屠殺をせずに2(4、8、12)週間後の骨移植部を全身麻酔下に採取した。採取は移植骨のみならず、人工的顎堤欠損断端部の母床骨と移植骨とを一塊として採取、観察した。採取と同時に2回目の骨移植を行い、以下同様の手術をもう1回繰り返し、都合同一部位に3度の骨移植を行った。骨移植せずに閉創したものをコントロールとした。各回採取時の骨の状態を肉眼観察した。同標本を10%ホルマリン固定後、マイクロCT撮影し骨密度測定を行った。その後、標本は通法に従って脱灰後薄切とし、HーE染色ならびにコッサ染色の組織化学染色を行い鏡検した。 採骨完了した2、4、8、12週におけるマイクロCT撮影を行い、骨密度測定を行った結果、待機期間が同週のものにおいて、骨密度は類似した結果となった。コントロールに関しては、結果より各週とも骨移植により繰り返し行った3回がいずれも同程度回復していた。中でも8週目の骨移植のものが、コントロールとともに骨密度が一番高く、4週目と12週目は同程度の結果となった。 H-E染色組織標本の顕鏡より、待機期間2週より4週、4週より8週、12週と骨梁形成が次第に太く厚みを増していく様子が認められた。新生骨の形成は8週までは盛んであったが、12週になると形成量の減少が認められた。しかし骨芽細胞は各週とも骨梁周囲を取り囲むように認められた。層板構造は8週から認められ、骨小腔、骨細胞の数は数個であったが、12週にはその数を増し、層板の厚みも増していた。破骨細胞は骨梁周囲に4週で数個、8週で若干その数を増していたが、それ以降はほとんど認められなかった。待機期間2、4週は骨移植を行った3回とも同様の所見で骨梁間は血管様の管腔構造を認めたが、8、12週ではともに2回目より3回目に多くの炎症細胞を骨梁間に認めた。また12週における1回目、2回目の標本で、骨梁間のほとんどを脂肪が満たしていた。 コッサ染色組織標本の顕鏡より、待機期間8週までは骨梁が増し、新生骨形成が活発化している所見を得た。しかし待機期間12週は、新生骨形成が待機期間8週より減少していた。 以上より、骨移植8週目に骨形成のピークを一度迎え、その後骨形成が一時安定する過程をたどることが示唆された。また、同一部位への骨移植に関して、2回目より3回目の方が、週を重ねる毎に炎症性変化が強く、本結果より、同一部位への骨移植を繰り返す回数が増すに従い、骨形成に影響を及ぼす可能性が示唆された。さらに、今後は16週について同様の実験を行い、一度低下した骨密度が再度回復するか維持されるかについて観察を行う予定である。
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