ATPアナログ認識可能な変異MAPキナーゼを利用したリン酸化基質の探索
Project/Area Number |
13877370
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
仁科 博史 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教授 (60212122)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
紺谷 圏二 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (30302615)
星野 真一 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 講師 (40219168)
堅田 利明 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (10088859)
|
Project Period (FY) |
2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
|
Keywords | リン酸化酵素 / ATPアナログ / MAPキナーゼ / ERKJ / JNK / p38 / 紫外線 / アポトーシス |
Research Abstract |
MAPキナーゼファミリー(ERK, SAPK/JNK, p38)は、様々な細胞応答に関与する主要なリン酸化酵素である。申請者らは最近、紫外線照射時のERKやSAPK/JNK, P38の活性化機構やその生理的役割を検討し、ERKの活性化にはSrcからのEGF受容体の活性化という細胞膜近傍での反応が必要であること、細胞のアポトーシス誘導の関与が示唆されているSAPK/JNKやp38とは対照的にERKは抗アポトーシスに関与することを明らかにした(J. Biol. Chem. 277 ; 366-371, 2002)。しかしながら、これらMAPキナーゼが如何なる標的分子をリン酸化してこのような生理的役割を果たすかについては不明のままである。 一般に、細胞内あるいは細胞抽出液内に存在するプロテインキナーゼの標的分子を同定することは困難な場合が多い。この原因の一つは、共存する多数多種類のキナーゼが一斉にリン酸化反応を行い、目的のリン酸化反応を覆い隠してしまうことにある。そこで本研究では、アイソトープラベルされた非天然型のATPアナログの合成とこれをリン酸化反応の基質として利用可能な点変異MAPキナーゼを作製することによって、変異MAPキナーゼだけが標的分子にアイソトープラベルされたγ位のリン酸基を転移できるような実験系の開発を行った。これまでに野生型リン酸化酵素が利用できない非天然型ATPアナログを利用可能な点変異JNKは作製済みであり、同様な方法で、p38やERKの点変異体も作製した。現在これら変異体の特性を検討中である。また、利用可能な変異JNKを用いて肝臓のミトコンドリア画分中の標的分子を探索したところ、分子量約30kDaのタンパク質が特異的にリン酸化されることを見出した。現在このタンパク質の同定が進行中である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)