Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
1.抗リン脂質抗体症候群患者血漿からの抗イディオタイプ抗体の精製:49名の抗リン脂質抗体症候群患者血漿のうち、抗PSモノクローナルナル抗体に反応性の高いものを選択した。検体番号#7と#23のIgGは、PS4A7,PSG3,PS3D12それぞれに対して反応性が高かった。また、検体番号#13と#38のIgMは、PS4A7,PSG3,PS3D12それぞれに対して反応性が高かった。PS4A7をセファロース4Bに固相化し、アフィニティークロマトグラフィーにより各血漿検体からPS4A7反応性の免疫グロブリンを精製した。#7と#23から精製した免疫グロブリン複合体からは、プロテインGセファロースカラムでIgGを純化した。また、#13と#23から精製した免疫グロブリン複合体は、プロテインGセファロースカラムの素通り画分を濃縮精製した。得られた免疫グロブリンの濃度は、#7と#23のIgG濃度はそれぞれ1.2mg/ml,0.9mg/mlで、#13と#23のIgM濃度はそれぞれ0.8mg/ml,1.1mg/mlであった。 2.正常血漿の活性化部分トロンボプラスチン時間における抗イディオタイプ抗体の影響:セライトに精製した抗体を添加し、正常血漿に混和後カルシウムを添加し、フィブリン形成時間(APTT)を測定した。対照のAPTT75秒に対し、各精製抗体(#7-IgG, #23-IgG, #13-IgM, #23-IgM)を添加したAPTTは濃度依存性に短縮傾向が見られ、それぞれ最短72秒、70秒、68秒、65秒であった。 3.第X因子活性化複合体における抗イディオタイプ抗体の影響:第VIIIa因子、第IXa因子、第X因子に各精製抗体をリン脂質の代わりに添加し、第X因子の活性化の促進を観察した。対照としてリン脂質添加系では第X因子活性化複合体のKmが3.58μMから0.033μMに低下した。また、抗リン脂質抗体に対する抗イディオタイプモノクローナル抗体(Id4H4)の存在下でもKmは0.029μMと低下した。しかし、抗リン脂質抗体症候群患者からの精製抗体(#7-IgG, #23-IgG, #13-IgM, #23-IgM)ではKmは1〜4μMと有意な低下は認められなかった。
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