Project/Area Number |
13878012
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Human geography
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
柳井 雅也 富山大学, 経済学部, 教授 (00200527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 亮 東京経済大学, 経営学部, 助教授 (70272888)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2002: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2001: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 環日本海 / 直接投資 / 貿易 / 中国 / 韓国 / ロシア / 北陸 / ウラジオストク港 / ウラジオストック港 / 遼寧省 |
Research Abstract |
本年度は研究最終年度ということで、これまでの成果をまとめる作業に重点をおいた。また遼寧大学において開催された、韓国、中国、日本のInternational Symposium(2003.12.2)にて柳井が'The actual condition and problems of the Japanese enterprise in Dalian City'というタイトルで発表を行った。 本研究の結果、わかってきたことは従来の通説的理解であった、日本の技術と資本,韓国の中型技術と資本,中国の良質な労働力,ロシアと北朝鮮の天然資源の融合による環日本海地域の成長という図式とは異なる分析となったことである。このことは、2つの問題を孕んでいると考える。1つは対象地域が経済や産業構造が変化して図式的理解に齟齬をきたしたということである。2つめはもともと北陸地域という視点から考えた場合、国民経済中心の視点をそのまま用いていたという誤解である。このため、北陸地域から見た対岸地域との経済交流を正確に捉えることが難しかった。また、国家を構成する地域単位で対応させる場合、その交通結節地域として、大連、釜山、ウラジオストクをおいて北陸との経済交流を分析した。これは投資、貿易のゲートシティとしての位置づけの上で有効だった。 結果的に、中国大連の日系企業依存型経済構造と東北三省の貿易拠点としての役割の中で、大連が基盤産業の育成につとめていること、釜山がソウル一極集中に対抗する中で、新都市建設、港湾建設を行い、映像を中心としたIT産業育成につとめていること、ウラジオストクが特段の誘致政策をもたず、また日本商社の不良債権処理も重なって遅々として投資が進まない実態が見えてきた。この結果を踏まえて、中国東北三省とは国有企業の改革とも関連して、日本語を話せる人材の有効活用や基盤産業育成への貢献北陸地域にとって基本政策となること、韓国とはIT技術の補完関係の構築と新港湾の有効利用にかんする研究が、韓国以外も含む海外貿易促進に有効なことがわかった。ロシア沿海州については、中小商社を中心とした食料、観光の促進、日本語を学んだIT技術者の有効活用などがわかってきた。 この結果、従来の通説的枠組みは北陸地域から見れば、中国東北三省の日本を話せる人材と韓国の港湾機能とIT技術の有効活用、ロシア沿海州の人材活用という地域理解のほうが、有効な地域政策をたてやすいことがわかった。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)