英語学習における言語入力の内在化メカニズムの研究――中学生の語彙習得の場合
Project/Area Number |
13878038
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教科教育
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
金谷 憲 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (70134757)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬場 哲生 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (00198946)
野田 哲雄 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (30135834)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2001: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 第二言語習得 / 語彙習得 / インプット / アウトプット / 教科書 / スピーチ / 会話 / 語彙サイズ / 日本人中学生 / 言語入力 / 言語出力 |
Research Abstract |
本研究の目的は、言語インプットと言語アウトプットの関係を語彙習得に焦点を当てて調査することである。学習者データは東京学芸大学教育学部附属世田谷中学校の生徒たちによるものであり、同校英語教員との緊密な協力関係のもとに分析が行われた。インプットとしては、教科書・教師自作プリント・NHKラジオ講座を取り上げ、それぞれの特質と共通点・相違点の分析を行った。アウトプットの調査は、(1)生徒のスピーチと会話(ALTへのインタビュー)における語彙使用の実態、(2)語彙サイズテスト実施による語彙サイズの推定、という2つのアプローチで行われた。 スピーチアウトプットにおける異なり語数に着目すると、生徒全体では教科書から学んだ語彙を使用する割合は少ないが、個々の生徒を見ると多いことがわかった。ALTとの会話については、9回にわたる会話データを、特徴ある生徒を抽出して分析した。異なり語数は、1〜4回目よりも5〜9回目の増加が大きいことがわかった。質的には、代名詞、動詞、形容詞の使用に幅が広がり、特に動詞の過去形と三人称単数現在形の増加が著しい。この分岐点は中学校2年の2学期と3学期であり、ここで英語の統語構造の基本が定着し、学習した語彙を自由にアウトプットできるようになることが推定される。なお、発話語数、C-unitの総数、Turnの数の変化には、生徒のタイプによる違いが大きいことが明らかになった。また、教師自作プリントやラジオ講座のインプットも重要な役割を担っていることがわかった。 語彙サイズとアウトプットとの関係については、受容語彙と発表語彙との関係は一様ではなく、コミュニケーションのための英語表現力には語彙サイズから推定できない部分が含まれることが明らかになった。ただし、語彙サイズテストによる集計結果は実際の語彙知識よりも多めに出ることが判明し、語彙サイズの推定に関する課題が明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)