低分子量G蛋白質Rab5の新しい役割:核内への機能分子輸送
Project/Area Number |
13878127
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional biochemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
堅田 利明 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (10088859)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
紺谷 圏次 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (30302615)
星野 真一 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 講師 (40219168)
仁科 博史 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教授 (60212122)
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Project Period (FY) |
2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | エンドサイトーシス / 小胞輸送 / 低分子量G蛋白質 / Rab5 / SH2ドメイン / 核内輸送 |
Research Abstract |
Rab5は細胞膜からの小胞出芽、小胞間の融合や初期エンドソームへの融合など、細胞外からの物質輸送や受容体のエンドサイトーシスにおいて重要な役割を果す低分子量のG蛋白質である。先に我々は、GTP結合型のRab5と相互作用する分子を酵母のtwo hybrid系等を用いて探索し、Rab5に結合する複数の新規分子(RINファミリー)を単離・同定したが、本研究では、RINファミリー分子の性状を解析し、Rab5との相互作用について以下の知見を得た。 1.Rab5結合蛋白質RINファミリーには、N末端から、SH2ドメイン、SH3ドメインが結合するProに富む配列、Rabのグアニンヌクレオチド交換因子(GEF)として機能し得るVps9ドメイン、Rasとの結合が推定されるRAドメインなど、多くの機能領域が共通に存在した。2.RINファミリーの個々のメンバーは、ヒトの各組織間で異なる発現パターンを示した。3.RIN2はGDP-Rab5よりもGTP-Rab5に対してより結合親和性が高く、さらにGEFの活性も有した。4.RIN2は、C末端側及びN末端側同士で会合し、ホモ4量体を形成するというユニークな性状を示した。5.HeLa細胞でのRIN2の細胞内局在について検討した結果、G1, S, G2前期ではRab5と同じ小胞に共局在しているが,細胞周期に依存してM期特異的に核内に移行するという興味深い局在変化を見出した。6.このRIN2の核内移行は、活性化型であるRab5変異体の導入で促進され、不活性化型Rab5変異体導入によって完全に抑制された。 これらの知見は、細胞膜受容体刺激のシグナルがRINファミリー分子を介してRab5に伝達され、さらにRINがRab5の下流で機能する可能性を示唆している。また、Rab5は機能分子の核内移行をも制御する可能性が生まれた。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)