磁気異方性軸の制御を目指した新規ヘテロスピン系ナノ磁性体の構築研究
Project/Area Number |
13J00247
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional materials chemistry
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
村島 健介 九州大学, 薬学府, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2015: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2014: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 分子磁性 / ヘテロスピン / ランタニド / 光応答性 / 三重項カルベン / 単分子磁石の構築 / 希土類錯体の構造解析 / 三重項カルベンの磁気測定 / アミノキシル / 一次元鎖錯体 / 銅 / 希土類錯体 / 単分子磁石 / カルベン |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は、有機スピンと3d遷移金属から構成されるヘテロスピン分子磁性体に関する構造と磁気的性質を研究してきた。ヘテロスピン三重項カルベン-コバルト錯体において、多核3d金属錯体を上回る磁気的性質を有する単分子磁石を構築してきた。このことは、有機のスピンが効果的に単分子磁石の量子トンネル効果を抑制するためであると考えている。今まで、単分子磁石構築の分子設計として重要視されたのは、1)磁気異方性の大きさと2)スピン量子数の大きさであったが、我々のヘテロスピン系の知見から、1)2)だけではなく、3)量子トンネル効果の抑制、4)磁気異方性の方向、があわせて重要となることを我々は提案している。今回、より高機能な単分子磁石、一次元鎖磁石などの量子磁石を構築するため、1)から4)の条件に合致する、「有機スピンを用いた2p-4fヘテロスピンランタニド一次元鎖錯体」を提案した。そのモデル化合物として、二核の三重項カルベン-Tb, -Dyをそれぞれ合成し、磁気的性質を明らかとした。その結果、2p-4fヘテロスピン系に初めて強磁性的に相互作用するスピン系を見出し、温度に依存する遅い磁気緩和が観測されたことから目的とするヘテロスピン単分子磁石の構築が明らかとなった。また、得られた磁気パラメータから、比較的強い三重項カルベンとLnの磁気的相互作用が起因となった効果的な量子トンネル効果抑制が明らかとなった。そこで最終目的である、一次元鎖へ拡張するため、三重項カルベン、Tb, Dyを用いて、得られた錯体の構造と磁性を明らかとした。その結果、一次元鎖方向に三重項カルベンとLnが磁気的相互作用することが明らかとなり、世界で初めて一次元鎖内で有機スピンとLnが強磁性的に相互作用した錯体の例であった。前記二核錯体と比べて磁気パラメータが大きくなっていたことから、高機能の量子磁石が構築できたと考えている。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)