現代哲学の手法を用いた歴史の解釈学とその倫理学的応用
Project/Area Number |
13J00286
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Philosophy/Ethics
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
長門 裕介 慶應義塾大学, 文学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2014: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2013: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
|
Keywords | 哲学的歴史理論 / ナラティヴ / 現代行為論 / 出来事の評価 / 人生の意味 / 歴史理解 / 物語論 / 説明と理解 |
Outline of Annual Research Achievements |
1 現代行為論と歴史理論の関係: G.E.M.アンスコムの著作『インテンション』に端を発する現代の英語圏哲学の行為論は、出来事の個体化や記述可能性といった点で現代の歴史哲学に与えた影響は少なくない。本年度はこの影響関係について1960年代から80年代までのポール・リクールの歴史理論の変遷を追う、という観点から研究を行った。論文において、リクールの行為論哲学に対する評価について、60年代の好意的な書評に比べて80年代の著作においてはいくぶん限定的な評価に留まっている理由として「方法論的個人主義」に対する疑義が強く影響しており、歴史叙述の領野においてはそれが致命的な欠陥になるとリクールは捉えていた、と指摘した。ただし、このリクールのアンスコムやフォン=ウリクトの理解は一面的なものでしかなく、現代行為論のいくつかのテーゼについては歴史理論においてなおも有効でありうることも論文では併せて指摘した。 2 過去の出来事の評価についての素朴心理学的な探究: 1の作業に並行して、出来事理解のナラティブ説の研究を前年度に引き続き行った。80年から90年代にかけて着目された物語的自己同一性や歴史のナラティブ説は、2015年現在、少なくない批判にさらされている。その批判に一定の応答を行うため、「何かについての」信念や欲求、意図ないし計画といった志向的態度や命題的態度に関わる人間の実践、とりわけその規範性との関わりにおいてナラティブ説を擁護する可能性を検討した。 3 情動と出来事の評価の関係 1及び2の研究とは別個に、出来事の理解や評価に情動がどのように関わるかについての基礎的な研究にも着手した。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(2 results)
Research Products
(15 results)