Budget Amount *help |
¥2,070,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では, 人間関係に起因するストレス(以下, 対人ストレス)を経験した際に, どのような対処(以下, コーピング)を行い, 他者からどのようなサポートを受領することで精神的健康を維持しているのかを明らかにすることを目的とした。 上記の目的に対して, 平成26年度では, 平成25年度までに実施した研究の論文化作業に着手した。まず, 第一に, コーピングと精神的健康との関連をストレッサーの解決状況に関する認知が媒介する可能性を横断的調査によって検討した研究の論文化の作業に着手した。上記の研究では, 積極的行動が解決認知を媒介した精神的不健康への負の間接効果を示し, 主観的幸福感への正の直接効果も示した。また, 回避型行動は, 精神的不健康への解決認知を媒介した正の間接的効果と直接効果が見られ, 問題焦点型対処と情動焦点型対処は精神的健康に対して異なる効果を有することが明らかにされた。この研究について, 「筑波大学心理学研究」に投稿し, 48巻において論文化された。 続いて, コーピングを行使することが個人の日々の感情に及ぼす影響を, 1日1回, 2週間にわたって回答を求める日誌法によって検討した研究について, 論文化の作業に着手した。上記の研究では, 階層線形モデルによる分析を行った結果, 個人内水準において, 積極的行動と回避的思考の行使は適応的な方略であり, 対人接近型行動と回避型行動, 肯定的解釈は個人にとって不適応的な方略であることが明らかとなった。この研究について, 「心理学研究」に投稿し, 86巻1号において公刊予定となった。
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