核内環境における転写因子の結合領域探索機構:分子動態インフォマティクスによる探求
Project/Area Number |
13J00499
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biophysics
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
寺川 剛 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | DNA / タンパク質 / 転写因子 / p53 / 特異的配列認識 / 粗視化分子動力学シミュレーション / マルチスケールシミュレーション / HMGB1 / 粗視化シミュレーション / 探索機構 / 核内 / 分子動態 |
Outline of Annual Research Achievements |
代表的な癌抑制性の転写因子であるp53は2つ以上のドメインをリンカー領域が繋ぐ構造を持つ。このようなタンパク質の構造は柔軟なので、溶液中で様々な構造の集団として存在し、実験的にその構造集団の情報を得ることが困難であった。本プロジェクトでは、そのようなタンパク質の構造集団を得るための新しい粗視化シミュレーション手法を開発した。この手法を用いて得られたp53の構造集団から、X線小角散乱プロファイルを理論的に計算した。計算によって得られたプロファイルと過去の実験で得られたプロファイルを比較するとかなりよく一致した。 また、HMGB-1とクロマチン(20個のヌクレオソームで構成)を含む系のシミュレーションを行った。HMGB-1は、HMG Box AとHMG Box Bという2つのドメインをリンカー領域が繋ぐ構造を持つ、215残基の比較的小さな転写因子である。シミュレーションの解析の結果、ヌクレオソーム濃度が低い時、クロマチン内を素早く拡散し、ヌクレオソーム濃度が高い時、拡散が遅くなるということが明らかになった。このことは、拡散が遅くなる原因が、ヌクレオソームの排除体積によるものではなく、DNAの局所濃度によるものであることを示唆している。 さらに、上記で用いた粗視化シミュレーションの正当性を証明するために、コロンビア大学のEric Greeneの研究室に8ヶ月滞在し、一分子実験を行い、それに対応する粗視化シミュレーションを行って結果を比較した。この比較の結果は、粗視化シミュレーションが分子メカニズムを明らかにするための手法として有力なものであることを示唆した。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(2 results)
Research Products
(6 results)