ゲージ不変な非線形波動方程式に対する解の構造の研究
Project/Area Number |
13J00999
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Basic analysis
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岡本 葵 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2013
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | Dirac方程式 / 初期値問題の適切性 / フーリエ制限法 / 零条件 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ゲージ不変性を有する非線形偏微分方程式の初期値問題の適切性を広いクラス、つまり正則性の低い初期値に対して解明することである。本年度の研究では、空間1次元Chern-Simons-Dirac方程式の初期値問題の適切性について著しい進展があった。この方程式は、空間2次元電子系の理論に適合するChern-Simons理論に現れる方程式を空間1次元に制限したモデル方程式として導入された。初期値をソボレフ空間にとり、適切・非適切となる境目を町原秀二氏との共同研究により明らかにした。適切となる正則性の指数についてはフーリエ制限法を用いた先行研究があるため、本研究ではその最良性について考察し、初期値問題が適切となるためのソボレフ空間の指数の条件をほぼ完全に決定した。特に、尺度変換において不変となる臨界正則性のソボレフ空間における非適切性を得た。臨界正則性の空間においては方程式の線形部分と非線形部分との効果が釣り合っており、適切か非適切かは方程式や非線形性の強さにより大きく異なる。今回は非線形を詳細に観察することによって強い特異性が現れる部分を特定し、実際にその特異性を制御することが出来ないことを示した。また、Chern-Simons-Dirac方程式の非線形項は零条件を満たす構造を有しており、強い非線形相互作用が相殺するために、通常考えられるものよりも良い正則性を有することが期待される。しかしながら、臨界正則性の空間においては方程式が持つ効果や零条件では制御することができないようなより強い特異性が発生していることを証明した。
|
Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
|
Report
(1 results)
Research Products
(7 results)