Project/Area Number |
13J01004
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Indian philosophy/Buddhist studies
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
名和 隆乾 大阪大学, 文学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2014: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2013: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 初期仏教 / 輪廻 / 死生学 / 識 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの用例収集とその翻訳を再検討し、本研究の要となる翻訳精度を高めた。また併行して更なる用例収集に努めた。これまでコンピュータ検索や二次文献の参照により、用例の網羅的収集に努めてきた。しかし、検索語を含まない為に検索にはヒットしないが、内容的に重要な用例もある。また先行研究当時には参照され(得)なかった文献もある。そこで、一次文献の通読や最新の研究成果の幅広い参照によって対処した。この過程で、未だ充分に研究されていない複註文献に、しばしば重要な記述が見出されることに気づいた。そこで既に調査を終えていた用例に関しても、複註文献に重要な記述が見出されれば、その原文と和訳を提示した。
本研究の成果の一部を、日本印度学仏教学会第65回学術大会(2014年8 月31日、武蔵野大学)にて発表した。この発表では、縁起説(霊魂的存在を前提としない輪廻説)の重要な文脈で現れるにも関わらず、従来難解とされてきた「識(ヴィジュニャーナ ≒ 心)が母胎に降り入る」という入胎表現が、具体的に如何なる出来事を述べているのか、その考察を示した。すなわち、当該表現は「存在者(サッタ ≒ 生物)が母胎に降り入る」や「胎児(ガルバ)が母胎に降り入る」という、同じく入胎を表す表現と視点を替えたものである、言い換えれば、これら3表現は、入胎という同じ出来事を異なる視点から捉えたものであると結論づけた。更に本発表では、定説ではパーリ聖典には確認されないと主張されていた、三世に渡る十二支縁起説が、パーリ聖典に確認されることを指摘した。この指摘によって明らかになったもう1つ重要な点は、仏教思想において中心的な位置を占め、これに関する先行研究も多く存在する縁起説に関してさえ、その定説が具体的用例に裏付けられたものでなかった、という所にもあると考えられる。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)