Project/Area Number |
13J01006
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Religious studies
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
伊藤 遥子 筑波大学, 人文社会科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2014: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2013: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | トマス・アクィナス / 愛 / 擬ディオニシオス / ディオニシオス文書 / 神名論 / 中世哲学会 / 筑波大学哲学・思想学会 / 徳論 / アリストテレス / 神学大全 / 聖書 / amor / caritas / 神学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、前年度のトマス・アクィナスの愛の理論におけるアリストテレス受容を基盤に、擬ディオニシオス・アレオパギタ(Dionysius Areopagita)の「愛」の概念受容と展開を主題とし集中的に研究した。紀元後1世紀に活躍したパウロの直弟子の名前を語りながら、実際には6世紀に新プラトン主義的キリスト教団によって編まれたと考えられる「擬ディオニシオス文書」そのものの複雑性と13世紀スコラ学の最盛期を代表するトマスの思想的関係を俯瞰した研究成果を、9月のTsukuba Global Science Weekにて開催されたシンポジウムにおいて英語で発表した。11月には、中世哲学会にて、トマスによる擬ディオニシオスの註解書「神名論註解(In Librum Beati Dionysii De Divinis Nominibus Expositio)」第四章を中心に分析した成果を提示することができた。このテクスト箇所を主題化した研究は日本ではまだなく、また欧州においてもオランダ研究者が数名携わっているのみで、総合的な論究が求められている。トマスにおける擬ディオニシオス受容分析の難解さは、まず(1)ギリシア語からラテン語への翻訳の課程でおこった主題の共有の断絶と(2)ディオニシオス文書が聖人の名前を語った「偽書」であるものの、トマスたちの時代には気づかれていなかったという点から生じてくる。 上述の研究とともに、平成26年7月末からの1ヶ月間のボン大学哲学部中世思想研究室とケルン大学中世思想研究所の滞在中に、資料収集を行うと共に、博士課程の学生のゼミにも参加し主に若手研究者と意見交換を行うことができた。この時のテーマは哲学史における「徳論(Tugendlehre)」であり、研究代表者自身も、トマスの徳論についてこれまでの研究成果を発表した。この時の成果は、ドイツ語で論文の形で執筆し発表する予定である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)