Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
今年度は, 非線形システムの可制御性と可観測性を解析し, その成果を研究発表した. まず, 可制御性に関連する性質である可到達性について, 国内学会で口頭発表を行い, それに基づいた論文も掲載されている. この発表および論文では, 非線形システムのサブクラスである多項式システムを対象とし, (大域的)可到達性に対して十分条件を導出した. これまでは, 多項式システムの可到達性を判別することは困難とされていた. しかしながら, 本研究の可到達性条件は, 代数方程式を解くことで確認できる. つぎに, 多項式システムの可観測性に関して, 必要十分条件を導出した. 現在, 成果を学術雑誌へ投稿中であるが, 部分的な成果は論文や解説記事に掲載されている. 従来研究の問題点は多項式システムの局所可観測性に対して, 十分条件しか導出されていなかったことである. 一方, 本研究では必要十分条件を導出した. この条件は, 可到達性の場合と同様に, 代数方程式を解くことで確認できる. さらに, 多項式システムよりも一般の非線形時変システムに対して, 伝達関数表現と呼ばれるシステムの表現について研究した. そして, 性質の悪い集合を除けば, この表現はシステムの可制御性と可観測性を特徴づけることを明らかにした. 部分的な成果を口頭発表したものは, 学会賞を受賞し, それに基づいた論文も掲載されている. 最後に, 伝達関数表現に基づいて, 従来研究とは異なる観点から可観測性を解析し, その結果を国際会議で口頭発表した.
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