「生の美学」の思想的意義および実践的展開の研究:ミシェル・フーコーを中心として
Project/Area Number |
13J01058
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Aesthetics/Art history
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
武田 宙也 大阪大学, 文学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥2,520,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2015: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2014: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2013: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 真理 / ジョルジョ・アガンベン / 〈生の形式〉 / フェルナン・ドゥリニィ / 地図作成 / エリー・デューリング / プロトタイプ / アラン・バディウ / 非美学 / 日本美学 / ミシェル・フーコー / 生と芸術 / 美学 |
Outline of Annual Research Achievements |
採用最終年度となる本年度は、本課題の出発点に立ち戻り、フーコーについての研究にとりわけ注力した。具体的には、課題にとって中心的な参照項であるフーコーの「生存の美学」概念をめぐって、本質的な問題のいくつかを検討し、この概念の輪郭をさらに明確化するとともに、その外延を探ることを試みた。
「生存の美学」について考えるうえで無視できないのが、そこで真理という要素が果たす役割であり、延いてはフーコーの思想全体における真理の身分である。そこで本年度はまず、後期フーコーがおもに講義において取り上げた西洋古代の「告白」実践に注目した。というのも、告白とはまさに「真理を語る」実践にほかならないからである。講義および関連著作の検討を通じてわれわれは、後期フーコーにおける真理の二つの身分、すなわち、主体に課される抑圧的な力としての真理と、主体を作り上げる構成的な力としての真理という二重の存在に突き当たった。また、「生存の美学」の外延を探るという意図のもと、ジョルジョ・アガンベンとの比較研究を行った。アガンベンは、フーコーを引き継ぐ形で独自の生政治論を展開し世界的に知られるようになったが、近年は「生存の美学」にも通じる〈生の形式〉という概念を提起し、これを積極的に練り上げている。ここから本研究は、両概念を突き合わせ、その異同について詳細な検討を行った。
一方で、以上とは別に本年度新たに着手したものとしては、20世紀フランスの作家・教育家であるフェルナン・ドゥリニィの研究がある。ドゥリニィは1960年代後半からフランス南部のセヴェンヌ山脈一帯を舞台として実験的に繰り広げられた自閉症児たちとのコミューン的な共同生活と、そこから着想を得た多彩な活動によって広く知られるようになった。このうち本研究では、彼の代名詞ともなった「地図」と呼ばれる特異な実践を取り上げ、これを一つの芸術実践として考察した。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(13 results)