Project/Area Number |
13J01146
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理(理論)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小笠原 敦 京都大学, 基礎物理学研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2014: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 超対称性 / フレーバー対称性 / レプトン混合 / 暗黒物質 / クオーク混合 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は、昨年度の超対称性・フレーバー対称性の研究を基に新しい素粒子模型を構築する研究を行った。 フレーバー対称性は、レプトン世代間混合の大きさを説明する際に有効であるが、近年のニュートリノ振動実験で判明した大きなθ_{13}角を説明するには大きな群を導入する必要がしばしばある。しかし、大きな群の導入は模型を複雑にするため望ましくない。そこで、小さい群を用いながらもレプトン混合を導く新たな機構の研究は重要である。一方で近年、暗黒物質の宇宙論的性質が明らかになりつつあり、TeV程度の質量を持つ暗黒物質を導く素粒子模型が理論的・実験的に特に興味深い。 以上の観点から、Hirsch. et. alの提案した、フレーバー対称性を用いてレプトン混合・暗黒物質を導くDiscrete Dark Matter模型を再考した。この模型では、フレーバー対称性としてA4対称性を導入することで、θ_{13}角が零となるレプトン混合を与えつつ、新しく導入したスカラー粒子を暗黒物質として提案する。 申請者の研究の結果、一次の量子効果を考慮すれば、彼らの模型を修正することなく非零の大きなθ_{13}角を実現できることが判明した。また、模型を改良することでTeV質量の右手型ニュートリノが暗黒物質となる可能性を調べた。その結果、フレーバー対称性の破れるエネルギー領域が低い場合に現在の実験結果と整合性の取れた模型になることが詳細な数値計算により判明した。この模型で明らかになった暗黒物質としてのTeV質量の右手型ニュートリノは、今後のLHC・ILC等の素粒子加速器実験や宇宙線観測実験により検証されることが期待できる。 この研究で得られた成果は、超対称性の破れによる低エネルギー領域現象の一部を明らかにするものであり、今後の精密測定で超対称性を発見する際に重要である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)