担癌生体における骨髄由来免疫抑制細胞群の免疫抑制機構の解明
Project/Area Number |
13J01464
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
腫瘍免疫学
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
角田 健太郎 北海道大学, 医学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | MDSCs / IL-6 / IL-11 / 免疫抑制 / 腫瘍内微小環境 / MDSC / CD73 / TGF-β |
Outline of Annual Research Achievements |
新規的がん免疫治療の開発のため、担がん生体内における免疫抑制性細胞である骨髄由来免疫抑制細胞(Myeloid-derived suppressor cells; MDSCs)の制御機構に関する研究を実施した。 MDSCsは腫瘍内環境におけるIL-6が生存、増殖、機能に寄与しており、抗IL-6受容体抗体の投与によって、MDSCsが排除され、抗腫瘍T細胞免疫応答を介して腫瘍増殖が抑制できることを示した。 さらに新規MDSCs誘導因子について実験を実施した。健常人PBMCを、IL-11存在下で7日間培養を行った結果、コントロール群に対してIL-11 を添加した群で優位にCD11b+CD14+ヒト単球系MDSCsが増加した。また、このIL-11にて誘導された単球系MDSCsのHLA-DRの発現を精査したところ、HLA-DRの発現低下が認められた。このCD11b+CD14+ヒト単球系MDSCsの免疫抑制能についてT細胞との共培養にて検討を行った結果、IL-11を加えた群で強い免疫抑制能が認められた。また、その遺伝子発現を解析したところ、ARG1、iNOS、IL-10などと言った免疫抑制因子の発現上昇が見られた。次にIL-11で誘導される単球系MDSCsの分子メカニズムを解析した結果、IL-11-STAT3経路がMDSCsで活性化しており、STAT3を阻害する事でMDSCsの誘導効率の減少が認められた。また大腸癌患者の腫瘍組織において、IL-11およびリン酸化STAT3の発現が確認された。 本研究において、MDSCsには免疫抑制細胞とその前駆細胞が存在し、腫瘍内環境に曝されることによってより強い免疫抑性能を獲得することが明らかとなった。抗IL-6R抗体やゲムシタビンとがん免疫療法、さらにはIL-11-STAT3経路を阻害することによるMDSCsの制御により、がん治療における抗腫瘍効果の増強が期待される。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(2 results)
Research Products
(7 results)