非クラマース縮退を持つプラセオジム化合物における多極子揺らぎと超伝導対形成の相関
Project/Area Number |
13J01690
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
物性Ⅱ(磁性・金属・低温)(実験)
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Research Institution | Ehime University (2015) Hiroshima University (2013-2014) |
Principal Investigator |
松本 圭介 愛媛大学, 理工学研究科, 助教
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 四極子秩序 / 超伝導 / プラセオジム化合物 / 多極子秩序 / 希土類化合物 |
Outline of Annual Research Achievements |
4f2配位系の立方晶PrT2Zn20 (T=Ru, Rh, Ir)に着目し、超伝導や非フェルミ液体(NFL)状態におけるPr3+イオンの電気四極子の役割について調べた。この系のPr3+の結晶場基底状態は,四極子と八極子の自由度を有する非磁性二重項である。これまでに,T=Irの系において,反強四極子(AFQ)秩序温度TQ=0.11 K以下で超伝導転移(Tc=0.05K)を示すことを見出し,超伝導対形成に四極子揺らぎが関与している可能性を指摘した。一方,非磁性のLaIr2Zn20はTc=0.6 KのBCS超伝導体である。本年度は以下の実験を行った。 (1)昨年度までに作製したPr1-xLaxIr2Zn20 (0<x<1)を用いて,電気抵抗率、交流磁化率、比熱を測定した。TQはx<0.09で消失することを明らかにした。一方,Tcはx<0.5で殆ど上昇せず,x>0.5で大きく上昇する。La置換に対するTcとTQのx依存性から,両者の相関は弱いことが示唆される。これらの研究成果をまとめてJournal of the Physical Society of Japanに投稿し,2015年5月に出版された。さらに,これまでにRT2Zn20 (R=La, Pr, T=Ru, Rh, Os, Ir)の系で見出した超伝導や四極子秩序、構造相転移に関する成果と今後の展望について,2015年9月の日本物理学会秋季大会で招待講演を行った。 (2)T>TQの比較的広い温度範囲で電気抵抗率と比熱はNFL的挙動を示し,AFQ秩序が消失する磁場5テスラ近傍でフェルミ液体(FL)状態が現れる。このNFLからNLへのクロスオーバーの原因は明らかではないが,四極子自由度と伝導電子の混成効果に起因していると考えられる。これらの特異な物性についての知見を得るために,Znアイソトープで作製した試料を用いたNMRが不可欠である。これまでに,NMRに必要な0.5グラム以上の単結晶を作製するための試料育成条件を確立した。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(21 results)
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[Journal Article] Anomalous Enhancement of Seebeck Coefficient in Pr-Based 1-2-20 System with Non-Kramers Doublet Ground States2015
Author(s)
Y. Machida, T. Yoshida, T. Ikeura, K. Izawa, A. Nakama, R. Higashinaka, Y. Aoki, H. Sato, A. Sakai, S. Nakatsuji, N. Nagasawa, K. Matsumoto, T. Onimaru, T. Takabatake
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Journal Title
Journal of Physics: Conference Series
Volume: 592
Pages: 0120251-9
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
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