可視的症状の不可視の問題--歴史に埋没してきた「見た目問題」当事者の声を聞き取る
Project/Area Number |
13J02025
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Sociology
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
矢吹 康夫 日本大学, 文理学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥2,880,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2013: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 当事者運動 / 見た目問題 / セルフヘルプグループ / ユニークフェイス / 当事者研究 / ユニークフェイス問題 / セルフヘルプ・グループ / 質的調査方法論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、「見た目問題」に取り組むセルフヘルプ・グループ(SHG)を対象に、その運動史を整理し、異なる目標を掲げてきた各SHGが「見た目問題」というひとつのイシューのもとに連携するようになった要因を明らかにすることである。 2015年度は、この運動の嚆矢であるNPO法人ユニークフェイスと、後継団体であるNPO法人マイフェイス・マイスタイル(MFMS)との運動スタイルの違いを比較検討した。両者は社会や非当事者に対する働きかけにおいて大きく異なっていた。ユニークフェイスにとっての社会は、まずもって差別をしてくる「敵」であり、非当事者に対してはその加害性を自覚・自省するよう迫った。それに対してMFMSは、非当事者の加害性に一定の理解を示しつつ、非当事者の側に歩み寄りを求めてくるのである。 2015年度はさらに、ユニークフェイスとMFMS関係者、ならびに連携してきた各団体のメンバーへの聞き取り調査を行った。個々の当事者たちはそれぞれの共同体の物語を参照し、自らになじむものを選び取るなど、セルフヘルプ・グループを使い分けていたことが明らかになった。また、親と当事者との立場や考え方の違い・対立は、とりわけ治療やパッシングの方針において顕著になることも語られた。 障害者差別解消法が施行された2016年4月以降の展望として、MFMSは白書づくりに取り組み始め、政策提言を視野に入れた活動へとシフトした。しかし、運動の目標を明確に定めたことによって、それまで目的が曖昧で不明確だったからこそ集っていた人びとが距離を置くという事態にもなっている。ある意味でこれは、ユニークフェイスが直面したジレンマをユニークフェイスとは別の形で克服しようとした結果と言えるだろう。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)