Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
(1) 「幾何的イデール理論」について幾つか本質的な進展があった。まず主イデール群の曲面類による定義を与えることで、既存の結果の第一の弱点をクリアした。また素数の全体に対応する無限絡み目について「管状近傍を備える」という条件を外し、ベールの定理を用いた存在証明を得た。新甫氏と共著の概説記事を作成して投稿した。(2) ガウス―横井の「種の公式」の類似を改良した。分岐成分の可縮性の条件を外した。またイデールを用いた原論文と平行な証明を、一般の有効連結閉3次元ガロア分岐被覆の場合にも与えた。これにより岩澤μ不変量に関する結果も改良された。投稿論文に反映し、受理予定となった。(3) 分岐Zp被覆のp冪次分岐ガロア射において岩澤λ不変量の振る舞いを記述する「木田の公式」の類似について論文に纏めて投稿した。特に幾何的補題を改良し分岐成分の可縮性条件を外した。また2サイクル群のテイトコホモロジーの具体計算を改良した。概説記事を作成し投稿した。(4) 実ログを用いたp進Mahler測度を定義し性質を調べ、絡み目のZ被覆におけるAlexander多項式ΔK(t)のp進Mahler測度とp進エントロピーとΔK(t)の最高次係数の関係式を得た。(5) 森下・高倉・寺嶋氏らとの共著論文がTohoku Math J.に掲載確定となった。秋にはこれまでの研究をPhD Thesisとして一冊の本の形に仕上げた。またハンガリーのデブレツェン大学、九州大学、京都大学、早稲田大学、韓国のPOSTECHで講演を行った。またロンドンで行われた研究集会「Iwasawa2015」や、整数論サマースクール「志村多様体とその応用」、来年度の整数論サマースクール「保型形式のp進ファミリー」の準備セミナーに参加するなどし、将来の研究に備えて資料収集や勉強を行った。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2016 2015 2014 2013
All Journal Article (3 results) (of which Open Access: 1 results, Acknowledgement Compliant: 2 results, Peer Reviewed: 2 results) Presentation (15 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results, Invited: 1 results)
Tohoku Math. J.
Volume: 未定
PhD-thesis, Kyushu University, http://catalog.lib.kyushu-u.ac.jp/handle/2324/1543932/math0193.pdf
Volume: なし
Nagoya Math. J.
Volume: 213 Pages: 21-39
10.1215/00277630-2393795