清末以降の博物館事業・清室財産・清朝復辟問題からみた満洲国の実相
Project/Area Number |
13J02361
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Asian history
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大出 尚子 北海道大学, 文学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥2,880,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2013: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 満洲国 / 東三省博物館 / 金梁 / 旧植民地関係資料 / 植民地博物館 / 奉天故宮博物館 / 古物陳列所 / 運京 / 清室財産 / 瀋陽故宮 / 満洲国国立博物館 / 復辟 |
Outline of Annual Research Achievements |
東三省博物館~奉天故宮博物館期の瀋陽故宮および北京の古物陳列所を考察対象とし,博物館と清室財産管理・清朝復辟問題との関連を検討するという目的に沿って,本年度は以下の成果を挙げた。 本年度は,山口大学赤松智城文庫所蔵『東三省博物館陳列古物冊』を利用し,1929年に開館した東三省博物館の活動方針・展示に,金梁の清室財産保全の思想がどのように反映されたのか,という点を研究した。東三省博物館では,金梁の活動方針に基づき,清朝時代より収集された文物(清室財産)を管理する場となった。それは,中国東北各地の特産品を収集・保存しようとする仇玉廷とは異なる方針であった。東三省博物館では,金梁の活動方針を採用するに至り,以後満洲国期に至っても清室財産を管理していった。以上得られた見解と,清末から中華民国期の皇産管理問題,および中華民国期から満洲国期の清朝復辟問題に着目した中国東北の博物館事業については,研究のまとめの段階に入ったところである。来年度には論文として公にする計画である。 「旧植民地関係資料」の調査は,本年度は金沢大学において6月14~16日に実施した。特に,戦前期の文化活動に関わる図書・資料を閲覧・収集した。 論文としては,3月に「「満洲国」の博物館事業と帝国主義・植民地主義」石井正己編『博物館という装置―帝国・植民地・アイデンティティ』(勉誠出版)が公になった。本論文では,「非公式の帝国」「満洲国」の博物館は植民地主義を体現するというも,果たして「植民地博物館」と呼べるのか,といった問いに答える研究は進んでいないことから,「公式の帝国」と「非公式の帝国」という違いや,個々の博物館の運営者や活動実態の違いをふまえて「植民地博物館」としての性格を明らかにした。さらに,「満洲国」の民俗展示場は植民地主義的な展示「装置」として位置付けられるものなのかを探究して,民俗展示場の実像に迫った。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)