BAALC高発現を伴う急性骨髄性白血病の分子機構の解明
Project/Area Number |
13J02962
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森田 剣 東京大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2014: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 白血病 / 急性骨髄性白血病 / BAALC / KLF4 / MEKK1 / ERK経路 / 細胞質シグナル伝達 / 急性骨髄生白血病 / 遺伝子発現プロファイル / リン酸化蛋白質スクリーニング / 免疫沈降法 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成25年度までに申請者はBAALCが白血病細胞においてその維持に重要な働きをしているシグナル伝達経路の一つであるERK経路を特異的に活性化していることを明らかにした。BAALCはERK経路において、脱リン酸化酵素であるMKP3/DUSP6のERKへの結合を競合的に阻害することを生化学的な実験により明らかにした。平成26年度には酵母two-hybrid法を用いた網羅的な解析によりBAALCはMEKK1およびKLF4と結合することを発見した。MEKK1はERK経路の重要な足場タンパク質として機能しており、BAALCはMEKK1に結合することでMKP3/DUSP6のERKへの結合阻害を有効に行っていることが示唆された。KLF4はERK経路の標的遺伝子であり、その核内における高発現は骨髄球系細胞においては単核球への分化を誘導することが知られている。免疫染色法により、申請者は白血病細胞においてBAALCがKLF4と細胞質において結合し、その核内移行を阻害していることを明らかにした。つまり、BAALCはERK経路を活性化することにより細胞増殖に寄与し、さらにERK経路の恒常的な活性化によってもたらされるKLF4を介した細胞分化をBAALCがKLF4と直接細胞質において結合することで抑制していることを白血病細胞を用いて明らかにした。さらに申請者は免疫不全マウスにヒト白血病細胞株を移植することでBAALC高発現白血病モデルマウスを作成し、in vivoにおいてMEK阻害薬および薬剤によるKLF4の核内誘導は協調的に薬理効果を発揮して、白血病マウスの生存を有意に延長させることを示した。このように申請者は従来の化学療法では治療が困難なBAALC高発現白血病において、MEK阻害薬およびKLF4の核内誘導という新たな治療戦略を提唱した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)