Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
前年度までに、「phospho-iTRAQ法」によるリン酸化プロテオミクスによって、正負の選択刺激後のリン酸化変化を捉えた。これを受け、まずいくつかのリン酸化基質分子に対する評価を胸腺組織培養法、および胸腺DP由来であるDPK細胞によって行った。まず、機能未知分子に関してレトロウイルスによるshRNAベクターを用いてノックダウンを行い、通常のT細胞分化へ与える影響を調べた。現在までに、複数の分子について解析を行ったが、これまで胸腺細胞分化を顕著に抑制する分子は見つかっておらず、引き続き解析を行っている。一方、機能既知のシグナル伝達分子に関して、リン酸化変異体の過剰発現細胞株を作製し、TCR刺激後のERKのリン酸化変化やカルシウムシグナル伝達へ与える影響を調べた。このうち一つの分子について、リン酸化出来ないSA変異体においてカルシウムシグナルが抑制され、さらにリン酸化疑似変異体であるSD変異体ではそのシグナルが増強されることが分ったため、現在はさらにこのリン酸化部位の生理的な機能解析を進めている。また、より詳細にリン酸化変動の全体像を明らかにするために、近年用いられているspike-in SILACによる代謝ラベルでの定量法よってリン酸化プロテオミクスを行った。複数の再現測定の結果、正と負の選択刺激によって異なるリン酸化変動を含む分子を多数新たに同定したため、これらのリン酸化基質分子についても胸腺組織培養法と変異体作製による機能解析を進めている。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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http://www.bioreg.kyushu-u.ac.jp/saibou/index.html