神経発達障害に関わるアストログリア由来因子の同定と機能解析
Project/Area Number |
13J03699
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Medical pharmacy
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山田 真之亮 名古屋大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | アストロサイト / 神経細胞 / ウイルス感染 / サイトカイン / 神経発達障害 / 自然免疫 / Fst11 / 統合失調症 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ウイルス感染による神経発達障害の機序を解明することである。今年度はInterferon-induced transmembrane protein 3 (Ifitm3)によるFollistatin like-1 (Fst11)の分泌制御とFst11による神経発達障害の機序解明を主な研究課題とした。 Ifitm3によるFst11の分泌制御についてCOS7細胞を用いて検討した。Fst11/Ifitm3をトランスフェクションした群ではFst11/Mock群と比較して、細胞外液中に含まれるFst11の量が有意に増加した。よってIfitm3はFst11の細胞外遊離量を制御しているものと示唆された。 新生仔マウスにpolyI : Cを投与して擬似ウイルス感染モデルを作製し、Fst11の発現変化を免疫染色によって調べた。polyI : C投与群では海馬においてFst11の染色像を認めたが、control処置群では染色像を認めなかった。さらにこの染色像はGFAP(アストロサイトのマーカー)の染色像と一致したことから、polyI : C処置後のアストロサイトでFst11の発現が増加していることが示唆された。 培養培地にリコンビナントFst11を添加して神経細胞を培養し、樹状突起の長さを対照群と比較した。アストロサイトの条件培地の場合、100nMのリコンビナントFst11の添加によって有意な神経突起伸展の障害を認めたが、通常の神経細胞培地の場合300nM添加後も神経突起伸展に変化を認めなかった。よって、Fst11は神経突起伸展に関与するアストロサイト由来因子を拮抗しているものと考えられた。 以上の検討によって、アストロサイトの自然免疫活性化後にIfitm3の発現が増加し、Fst111の細胞外遊離量が増加すること、Fst11が神経発達障害に関与するアストロサイト由来因子であることが示唆された。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)