微量元素分析を利用した昆虫のメタ個体群における動的構造解明
Project/Area Number |
13J04083
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Resource conservation science
|
Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
工藤 誠也 岩手大学, 連合農学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2014: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 微量元素 / 移動分散 / 流域生態系 / ヒゲナガカワトビケラ / 生態系保全 |
Outline of Annual Research Achievements |
2013年度に引き続き2014年度も、主な研究材料であるヒゲナガカワトビケラ(Stenopsyche marmorata)の他、各調査地点の河川水やそれに含まれる懸濁物質のサンプリングおよび微量元素分析を行った。本研究は、昆虫の生体内微量元素から各個体の発生地点を推定することで、集団内における個体の移動分散を効率的に評価する手法の確立を第一の目的としている。個体の移動分散は個体群構造を決定する重要な要素であり、野生動物を効果的に保全するためにはその把握が必須となるが、既存の手法では調査に多大な労力を要する。また、河川水等を対象とした微量元素分析は、それらの各元素濃度と昆虫の各元素濃度の関係性を明らかにし、流域生態系における物質循環構造を明らかにすることで、本手法成立の裏付けを得る意義がある。今年度までの研究により、ヒゲナガカワトビケラでは幼虫・成虫ともに微量元素によって発生地をおよそ判別可能であることが分かった。特にダムより上流と下流とではほぼ完全な判別が可能であったが、ダムを越えて上流あるいは下流に移動したと推定される個体は見つからず、ダムによる個体群の分断が示唆された。 その他、昨年度に発生した調査地での大規模出水の影響が今年度も残っており、得られる水生昆虫サンプルには偏りがあった。そのため、昨年に引き続き、先述した研究と並行して、同一手法を用いた海産魚類の産地判別・回遊履歴研究に協力し、解析方法の検討を進めた。本手法は海産魚類に対しても有効であり、青森県沿岸の陸奥湾口で産卵するマダラ(Gadus macrocephalus)は主として太平洋から集まっていることを推定でき、また、日本海マダラよりも太平洋マダラの方が早い時期に陸奥湾口に来遊している可能性が示唆された。この成果は日本水産学会誌81巻2号で発表した。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(2 results)
Research Products
(3 results)