考古学的コンテキストからみたシャブティの副葬行為に関する研究
Project/Area Number |
13J04343
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Literature in general
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
熊崎 真司 早稲田大学, 文学学術院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-26 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | シャブティ / 古代エジプト / 新王国時代 / 副葬品 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、発掘調査時に確認されたコンテキストを重視、シャブティの副葬品としてのあり方を再検討しようとするものであった。新王国時代のシャブティが副葬されるまでにどのような過程を経たのか、当時の社会の中でどう位置づけられたのか、理解を目指すものであった。 平成26年度は、前年度からの資料集成、データベース化を継続する一方、より包括的な集成をみた王のシャブティを軸とする研究に取り組んだ。特に注目したのは、王のシャブティを臣下のシャブティと比較した時、変遷に共通点や相違点がどの程度存在するか、それらの影響関係はどうなっているかという点である。 比較からは、新王国時代シャブティの重大変化と目される特徴の初現の多くが王のシャブティに見られることが1つの結論として立証できた。ただし、一方で、王のシャブティには既存要素の欠落も頻繁に生じていたことが指摘できる。つまり、王のシャブティの要素が臣下に採用され、以降隆盛する一方で、王のシャブティからのみその要素が欠落するという注目すべき変遷の相違が存在したことになる。また、新王国時代シャブティの一大画期として認められる所謂監督官シャブティの出現も臣下のシャブティのみに限られた。以上を踏まえると、「王に属すものが各時代にの最先端の知識、最高の水準を反映している」という慣例的な考えは一部シャブティにも当てはまるものの、一方で、臣下の人々は王に属する要素の一部を独自の価値観で採用、発展させていたという構図も見えてくる。すなわち、臣下のシャブティが王のシャブティからの影響を順番に受容していくという一方的な関係性だけではなく、両者を影響関係にありながらも異なる変化の系譜を辿った、並行関係にある2つのシャブティの集合として認識する必要があるといえる。こうした成果に関しては2014年9月に早稲田大学エジプト学会にて発表を行った。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)