SAR気象学 : InSARデータからの気象情報の抽出と地殻変動研究への応用
Project/Area Number |
13J04447
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Solid earth and planetary physics
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
木下 陽平 北海道大学, 理学研究院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥2,070,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | InSAR / 数値気象モデル / 大気伝搬遅延 / データ同化 / 伝搬遅延 / 集中豪雨 / 水蒸気 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はInSARによる、局所的水蒸気シグナルの検出および数値気象モデルとデータ同化を用いた水蒸気シグナルの再現実験を行った。我々はALOS/PALSARにより取得されたデータを解析し、2010年8月25日に新潟において発生した対流現象に伴う局所的水蒸気シグナルを検出した。局所的水蒸気シグナルは東西に線状に広がっており、振幅は最大で25 cmに達していた。前年度の我々の研究(Kinoshita et al., 2013, GRL)により、2008年西濃豪雨の事例において高解像度数値気象シミュレーションを実施することで局所的水蒸気シグナルの再現にある程度成功していたものの、対流の発生時刻、発生位置に改善の余地があった。そこで我々は水蒸気シグナルを再現すべく非静力学数値気象モデルWRFを用いて高解像度数値気象シミュレーションを実施した結果、対流現象の再現には成功したものの発生位置は検出されたシグナルに対して約20 km程度北にずれていた。そこで対流の再現位置を改善すべく、我々は日本国内の稠密GNSSネットワークGEONETの天頂遅延量データをWRFシミュレーションの初期値にデータ同化し、より現実に近い初期値を作成した。この初期値を用いて再度数値気象シミュレーションを行った結果、再現された対流の発生位置は約10 km程度南に移動し、検出されたシグナルの位置により近づく結果となった。このことは、気象学的な観点から見れば、GNSS天頂遅延量データの同化を行うことで対流現象の再現性をより高まるという1例を示している。また測地学的観点から言えば、データ同化を組み合わせた数値気象シミュレーションによって、地殻変動検出の際に補正困難なノイズ源の一つである非地形相関水蒸気遅延効果を再現しうるという可能性を示したと言える。本研究成果は、現在論文執筆中である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)