チンパンジーのストレスと個体差-個体差を形成する要因と福祉への影響の検討
Project/Area Number |
13J04636
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Experimental psychology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山梨 裕美 京都大学, 野生動物研究センター, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | チンパンジー / 体毛中コルチゾル / 福祉 / 長期的ストレス / 社会性 / 飼育 / 健康 / ストレス / 体毛中コルチゾール / 個体差 / 動物福祉 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究計画では、チンパンジーの個体のもつ特性がストレスに与える影響とストレスが行動や健康に与える影響を、行動学・生理学的な手法を組み合わせて検討するものである。 今年度の成果は主に2つである。(1)体毛中コルチゾル(長期的ストレス指標)測定に影響を与える方法論的な要因についてまとめた。体毛中コルチゾルは非常に安定で、2年間の常温保存で変わらず、高温の乾燥などにも強かった。一方で、粉砕の程度などには影響があったことから、今後はこの点には注意を要する。さらに、毛の中にどれくらいの期間のコルチゾルが蓄積しているのかと調べるために、共同研究者と協力して毛の伸び方の雌雄差、個体差についても検討をおこなった。結果、毛は平均で1か月あたり1.15㎝のび、毛の長いオスの方が早いことがわかった。この結果からチンパンジーの毛には大体半年ほどのコルチゾルが蓄積されていると考えられた。(2)熊本サンクチュアリのチンパンジーを対象に、体毛中コルチゾル濃度に影響を与える要因(2-1)と、移動を経験した個体に関して長期的なストレス状態の変動の検討をおこなった(2-2)。(2-1)年齢・性別・群れ構成・来歴・攻撃パターン・異常行動の数・施設移動の有無(過去5年以内)の要因と体毛中コルチゾル濃度の関連を分析した。結果、性別・群れ構成・来歴・攻撃パターンの4つの要因が影響していることがわかった。オスの方がコルチゾル濃度が高く、攻撃を受けている個体ほど体毛中コルチゾル濃度が高かった。攻撃とコルチゾルの関係性はオスに顕著であった。このことは、昨年から提案してきた野生での社会特性が影響しているという仮説を支持している。(2-2)全体として新しい施設に移動した後に変動がみられた。ただし、その変化は社会的順位などによって違いがみられた。 今後、分析サンプル数を増やし、環境や病気などの情報との関連を検討していく。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(19 results)