近接場光がもたらす半導体および単一分子の光励起増強機構の光STMによる解析
Project/Area Number |
13J04934
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Analytical chemistry
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
数間 恵弥子 独立行政法人理化学研究所, Kim表面界面科学研究室, 特別研究員(SPD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥6,900,000 (Direct Cost: ¥6,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2014: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2013: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 走査型トンネル顕微鏡 / ギャッププラズモン / 銀探針 / アゾベンゼン誘導体 / 単一分子 / 光STM / 局在表面プラズモン共鳴 / 光異性化分子 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度に、強い近接場を生じる系の最適化を電磁場計算により行った結果、銀(Ag)製のSTM探針先端と基板間のギャッププラズモンが非常に有利であると結論された。初年度は文献に従って2電極系での探針作製を行ったが、系の安定性に問題があり再現性が非常に乏しいことが判明した。そこで平成26年度はポテンショスタットを購入し、知見はないものの3電極系での探針作製の条件を精査した結果、平均先端径が100 nm以下の銀探針を安定的に作製できるようになった。 これまで、プラズモンの近接場でのアゾベンゼン誘導体分子における異性化機構を解析対象としたが、STM探針からのトンネル電子注入により誘起される異性化の再現性に比べ、光照射下では分子が複雑に変化し系統的なデータ取得することが出来なかった。そこで26年度は、分子の変化が明確に観察できる系を探索し反応挙動の解析を目的とした。表面増強ラマンで報告されている(1)プラズモン存在下でのニトロ基からアミノ基への還元反応、新奇の(2)プラズモン存在下における一分子内の解離反応について検討した。(1)では、Ag(111)基板上に吸着した3,5-ジニトロ安息香酸の分子膜を対象に、可視光で励起できる銀探針とサンプル間のギャッププラズモンによる分子膜の変化を観察した。探針直下で分子膜の変化が見られたが再現性が得られなかった。(2)では、紫外-可視光照射前後で、探針直下付近の二硫化ジメチル分子において、ジスルフィド結合の開裂に基づくSTM像の変化を確認できた。分子の反応効率は波長依存性があり、650 nm付近で最も顕著に反応し、高エネルギー側(300-405 nm)では変化が起こらなかった。今後、反応のエネルギー依存性および反応効率を定量化し詳細に調べ、STMからのトンネル電子注入による反応との比較、分子の電子状態の解析により反応機構を解明できると期待される。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)