Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
今年度は25年度に獲得した自己抗体のバリデーションに重点を置き実験を施行した。多くの論文にて報告のある精製タンパク質を抗原に用いた自己抗体測定を施行したが、検出可能な自己抗体と検出困難な自己抗体が存在することを認めた。そこで、精製タンパク質に翻訳後修飾が含まれていないことが原因の一つであることを推測し、腫瘍細胞のタンパク質を用いた自己抗体測定を行った (すなわち、腫瘍細胞を2次元電気泳動法:2-DE法によりタンパク質を単離し、そこで得られたポリアクリルアミドゲルからタンパク質を抽出した)。ANXA2は平成25年度の研究において獲得した分子であるが、本分子に対する自己抗体は精製タンパク質を用いてバリデーションを行っても健常者と肺癌患者間に有意な相関を認めない。2-DE法と免疫ブロット法を組み合わせてANXA2について詳細に解析したところ、2-DEゲル上において様々な等電点・分子量に反応が認められ、本分子は多数の翻訳後修飾を受けていることが明らかとなった。そこで翻訳後修飾を考慮し、腫瘍細胞から抽出したANXA2タンパク質を用いた自己抗体測定を行ったところ、抗原タンパク質の修飾度合いにより反応する自己抗体が異なることが明らかとなった。翻訳後修飾と自己抗体については詳細な解析が未だ行われていない。本年度の研究により、自己抗体解析の展開を翻訳後修飾の分野まで広げることができた。現在ここまでの研究を投稿論文の形でまとめているところである。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2015 2014 2013
All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (5 results)
Biomedical Research (Tokyo)
Volume: 35 Pages: 133-143