Calix[4]arene系ミセルの生体膜モデルとの動的相互作用のその場解析
Project/Area Number |
13J06183
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Nanomaterials/Nanobioscience
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤井 翔太 九州大学, 先導物質化学研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2014: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ドラッグデリバリーシステム / Calix[4]arene系ミセル / 小角X線散乱(SAXS) / Calix [4] arene系ミセル / 小角X線散乱(SAXS) |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、リン脂質から成る生体模倣膜とミセル間の相互作用を検討することでミセルを構成する脂質の分子構造と機能の相関を明らかにすることである。この研究結果を用いて、高い遺伝子発現を示す最適なミセル形成分子の設計指針を提案する。 これまでの研究結果から、カチオン性Calix[4]arene系ミセルを遺伝子キャリアとして用いた際、非常に高い細胞への遺伝子導入効率が達成されることが明らかとなっている。この高い遺伝子導入効率はCalix[4]arene系ミセルと細胞膜との相互作用が、他のミセル系とは異なることを示唆している。そこで、生体模倣脂質二分子膜(リン脂質リポソーム)を用いて、カチオン性Calix[4]arene系ミセルと生体膜との相互作用について小角X線散乱法を用いて検討した。カチオン性Calix[4]arene系ミセルとリン脂質リポソームを混合した際、多層リポソームが単層リポソームへと直ちに構造転移した。これは、カチオン性Calix[4]arene脂質がリン脂質リポソーム上に点在した際、そのカチオン性脂質の正電荷間の静電反発相互作用がリポソーム間で生じ、それにより多層ベシクルから単層ベシクルへと構造転移したことを示唆している。この結果から、リン脂質リポソームは、カチオン性Calix[4]arene系ミセルを容易に取り込むことが示され、またCalix[4]arene系ミセルが生体膜形態を制御可能な材料でもあることが示された。 また、Calix[4]arene系ミセルの多価効果を利用することでカチオン性に頼らない両性官能基間の相互によって細胞へミセルを効率的に取り込ませることが可能であることを見出した。 上記2つの研究結果は、Calix[4]arene系ミセルの薬剤キャリアとして有用性を示すと同時に、細胞への高い導入効率を有するミセルを構成する脂質の分子設計において重要な知見を与えた。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(17 results)