デモクラシー論における動員概念の規範的研究-参加概念との対比から
Project/Area Number |
13J06692
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Politics
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Research Institution | International Christian University |
Principal Investigator |
山本 圭 国際基督教大学, 社会科学研究所, 研究員
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Project Period (FY) |
2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2013: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | デモクラシー / 民主主義 / 参加 / 動員 / エルネスト・ラクラウ / シャンタル・ムフ / ポピュリズム |
Research Abstract |
今日、デモクラシーをめぐる議論はかつてないほどの興隆を見せているものの、現代の民主主義論、特に20世紀後半のそれは概して「参加」という観念に取り憑かれてきたといえる。しかしながら現況として、統治や意思決定への市民参加の水準が著しく低いとすれば、参加の理念は民主主義の正統性を十分に担保しうるだろうか。本研究の見立てでは、このような参加理論のある種の無効化は、これらの想定ではうまく捉えられない、新たなアイデンティティ状況が出現しているためである。本研究が着目したのは、近年の政治理論や社会理論が明らかにしてきたように、参加の前提となるアイデンティティの存在がもはや自明でなく、それゆえアイデンティティの恒常的な不安定さが経験されているということであった。参加モデルが求めるシティズンシップの基準を満たす市民の存在をもはや当てにはできないとすれば、われわれにはデモクラシーを論じるための新しい言語の発明が求められている。 このような問題意識のもと、本研究の目的は「動員mobilization」概念の民主主義的な可能性を検討し、それをデモクラシーの「動員モデル」として参加概念を補うものとして提示することであった。 本年度はこのプロジェクトの最初の段階として、参加概念と動員概念を対比的に検討し、前者が今日的なアイデンティティ状況において困難な現実に直面していること、そして後者のパースペクティブから民主主義を再考する必要性を提示した。エルネスト・ラクラウやシャンタル・ムフのヘゲモニー概念を手掛かりにしながら、動員の言説の特徴を分析し、それがいかなる条件においてデモクラシーと相容れるのか、あるいは相容れないのかを検討し、論文を執筆した。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(1 results)
Research Products
(10 results)
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[Presentation] 動員と民主主義2013
Author(s)
山本 圭
Organizer
日本政治学会2013年度研究大会
Place of Presentation
北海学園大学
Year and Date
2013-09-15
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