人工自己複製モデルを用いたアンチウイルスRNAの作用条件の探索
Project/Area Number |
13J06976
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Living organism molecular science
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
番所 洋輔 大阪大学, 情報科学研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 自己複製反応 / ホスト / パラサイト / 区画 / 生命の起源 / RNA製剤 / 生態系 / 合成生物学 / 宿主 / 寄生体 / 振動 / 実験室内進化 |
Outline of Annual Research Achievements |
vRNAとA-vRNAの濃度振動現象のより詳しい原因解明とvRNAおよびA-vRNAの分子進化のダイナミクスを調べた。区画を設けた場合と設けなかった両条件でvRNAとA-vRNAの連続反応実験を行ったところ、区画条件のみで振動現象が観察された。以上から、この振動現象が区画依存的に発生していることが示された。また、両条件においてvRNAとA-vRNAの42通りの濃度の組み合わせから連続反応実験の増幅から希釈までを1サイクルだけ行い、濃度変化を調べた。その結果、区画条件でのみ、A-vRNAが区画あたり封入数が1個を下回ったときに、A-vRNAにくらべてvRNAが爆発的に起こることにより、vRNAとA-vRNAの振動が起こっていることが明らかとなった。想定通り、vRNAの増幅に対して強い阻害効果を持つA-vRNAが一部の区画に封入されたことにより、その他の区画に含まれるvRNAが増幅可能となっていることが原因である、とシミュレーションによって示唆された。連続反応実験の増幅時間と希釈率を変化させても、希釈が大きくなりすぎなければ振動が発生することが実験とシミュレーション双方から明らかとなった。また、vRNAがA-vRNAと振動というダイナミクスを通して共存が可能となったことにより、vRNA集団の中からA-vRNA耐性をもつものが現れた。これらの結果は、A-vRNAを抗ウイルス薬とし利用することには技術的な限界がある事を示唆している。しかし、vRNAとA-vRNAをウイルスと抗ウイルス薬ではなく、初期生命におけるホスト複製分子とパラサイト分子として考えると、初期生命の出現におけるパラサイト問題が容易に解決され、生態系におけるようなホストとパラサイトの関係性が生命のごく初期に出現していた可能性が出てきた。以上、薬剤利用としての本来の研究目的に沿うことはできなかったが、初期生命、生態系モデルに対して重要な示唆を与えることができたと言えよう。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(2 results)
Research Products
(3 results)