集団形成が個人の生理心理反応に及ぼす影響 -集団の親密さの変化に着目して-
Project/Area Number |
13J07613
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Experimental psychology
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
本井 碧 九州大学, 統合新領域学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 生理心理学 / 事象関連電位 / 遺伝子多型 / 共感 / 遺伝的多型 / 生理反応 / 性格特性 / 個人差 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで遺伝や文化などのスケールで集団に着目して生理心理反応の個人差を説明する要因について検討し、関わったが時間ごく短い社会的集団であっても生理反応を変化させることが分かった。近年、共感と呼ばれる人類特有の感覚の神経基盤が明らかになりつつあり、共感しやすさとERP反応の関連が示唆されている。平成25年度は、約100名の被験者を対象に感受性の個人差を構成する可能性のある性格特性を調査した。加えて唾液を採取し人類学的集団のマーカーであるmtDNAハプログループおよび性格や共感に関わるセロトニントランスポーター遺伝子タイプ(5-HTTLPR)を調査した。平成26年度は実際にそれらのグループの特性を踏まえた上で、単純な音声刺激や視覚刺激を用いた実験を行い、集団を形成する前段階の反応の個人差について特にERP反応と性格特性・遺伝多型との関連を明らかにした。特に情動反応や様々な認知、行動に対する影響が指摘されている5-HTTLPR多型と視聴覚刺激に対する反応の関連を検討した結果、主観的に異なると判断した刺激に対して初期成分においてsl+ll型に注意のバイアスがあり、後期成分ではss型において人物を含む刺激に対する生理的反応の違いが見られた。前者は、数は少ないものの欧米で関連すると思われる研究結果が見られ、後者は日本人集団独自の反応とする研究結果との類似点があった。これにより初期成分の示す注意には人類共通の傾向があり、後期成分は環境や学習によって変化しやすい遺伝多型が存在することが推察された。加えて、映像刺激により親密性が異なる社会的集団を観察した際の脳活動について検討した。その結果、観察する集団の親密性が高い場合、頭頂部における脳波のα波の抑制が有意に大きいことがわかった。すなわち、その集団に所属しない場合でも親密性は生理的反応に影響を及ぼすことが考えられる。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)