糸状菌の細胞壁構築に関与する3種類の転写調節因子の同定
Project/Area Number |
13J08011
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Plant pathology
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
亀井 誠之 東洋大学, 生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥2,070,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | アカパンカビ / 糸状菌 / シグナル伝達系 / 細胞壁 / 遺伝子発現 / 転写調節因子 / エピジェネティクス / cell wall integrity / シグナル伝達 / MAPキナーゼ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はモデル糸状菌アカパンカビを用いて、糸状菌の細胞壁構築に関与する転写調節因子の特定を目的とした研究である。前年度、転写調節因子破壊株ライブラリーのスクリーニングと遺伝子発現解析によって、細胞壁関連遺伝子を制御する転写調節因子RLM-1とMSN-1を特定した。これらの転写調節因子は、細胞壁の損傷によって活性化するMAK-1 MAPキナーゼの下流で制御されることも明らかにした。 本年度は、転写因子破壊株の細胞壁損傷剤に対する感受性試験、及びクロマチン免疫沈降法(ChIP)を用いた細胞壁関連遺伝子上流領域のクロマチン構造の探索を行った。 感受性試験では、msn-1破壊株がグルカンやキチンの生合成阻害剤に対して高い感受性を示し、細胞壁構築におけるMSN-1の重要性が示された。 遺伝子発現調節には転写調節因子だけでなくクロマチン構造も深く関わることが知られている。平成26年8月~平成27年3月まで米国ジョージア大学のDr. Lewis Labにて、ChIPを用いて細胞壁関連遺伝子領域のクロマチン構造を解析した。グルカンやキチンのような細胞壁の主成分の生合成に関与する重要な酵素遺伝子(fks-1, chs-3)上流はヘテロクロマチンの構造をとる傾向が比較的強く、定量PCR の結果と併せるとこれらの遺伝子は生育過程を通じて構成的に発現することによって、細胞壁構築の維持に貢献することが推定される。MSN-1依存遺伝子のegl-1 やncw-1 の推定プロモーター領域では、通常の生育条件下ではユークロマチンの構造を取ることから、MSN-1 は細胞壁ストレスによるクロマチン構造の変化に伴ってプロモーター領域にアプローチし、下流遺伝子の発現を制御する可能性が高いことが明らかとなった。これらの研究結果は、病原糸状菌に対する新規農薬や医薬品の創薬分野において有益な情報を提供するものと考える。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)