シアノバクテリオクロムによるc-di-GMPシグナル伝達機構の解明
Project/Area Number |
13J08415
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
植物分子生物・生理学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
榎本 元 東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 光受容体 / シアノバクテリア / セカンドメッセンジャー / シグナル伝達 / 環境応答 / シアノバクテリオクロム / c-di-GMP / Thermosynechococcus / 細胞凝集 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度において当初の研究実施計画をほぼ完遂し、本年度にその結果をProceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America誌に発表した。 解析対象である三つの光受容体は協調して、c-di-GMP というセカンドメッセンジャーを介したシグナル伝達を行い、好熱性シアノバクテリアが示す細胞凝集を照射光波長依存的に制御している。本研究にさらに深い考察を与えるため、細胞凝集における最も重要なトリガーであるSesAの定量的解析を行った。SesAが示すc-di-GMP合成活性は、青色光照射下での活性化状態であっても、産物であるc-di-GMPによってその活性が阻害されることがわかった。 c-di-GMP受容体であるセルロース合成酵素Tll0007のc-di-GMPに対する親和性を測定すると、その親和性は低く、SesAが合成するc-di-GMPはTll0007を活性化するのに量が足りないことが示唆された。他のc-di-GMP合成酵素が、SesAとTll0007を仲介する増幅因子として機能する可能性を考え、網羅的な遺伝子破壊株を作製して増幅因子を探索した。増幅因子としてのc-di-GMP合成酵素は発見できなかったが、細胞凝集を抑制するのに必要な因子を同定した。現在は、この抑制因子の「抑制」が増幅因子として機能する可能性を検証している。 上記で示唆したようにc-di-GMPシグナル伝達が二段階に分かれていることは、細胞凝集という固着性への転換が、運動性の抑制、細胞外多糖生産など、多段階で進む反応であることを反映していると予想される。本研究は、バクテリアが固着性へ転換するという普遍的かつ複雑な生体プロセスを支える分子機構の解明に大きく貢献できることが期待される。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(13 results)