複雑ネットワークの優先的成長モデルとその臨界現象への応用
Project/Area Number |
13J08486
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Engineering fundamentals
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
三浦 航 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2013
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
|
Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | 複雑ネットワーク / 凝集現象 |
Research Abstract |
本研究では, 複雑ネットワーク上で起こる現象を観測し, 複雑ネットワークの成長モデルにその現象を取り入れて, 現象そのものを数理的に理解することを目的としている. 日本企業約100万社のデータを用いて, 企業間の商取引によるお金の流れをリンクとする, 企業間取引ネットワークを研究の対象とする. 平成25年度には, 企業間取引ネットワーク上で, 様々な業種の優先的接続の強さの推定を行なった, 優先的接続とは, 多くリンクを持つノードほど新たにリンクを獲得する確率が高いという概念であり, その確率はリンク数に比例する. また優先的接続の強さは, リンク数の何乗に比例するかという, 指数の値で決まる. 申請者は業種によって, この優先的接続の強さを表す指数が異なることを明らかにし, 特に値が1より大きい場合には, 1)ネットワークに独占的な企業が現れる場合 2)スケールフリーネットワークになる場合 という2つの状態が存在することを見出した. 申請者はこの現象を, 既存の凝集現象の分野で知られている, ゾル-ゲル転移という現象と関連付けて研究を行なった. 優先的接続の指数を複雑ネットワークの成長モデルに組み込み, この指数の値を変化させることで, ネットワークの状態がスケールフリーから独占的ノードが出現する状態に変化することを, シミュレーションから明らかにした. また成長モデルの時間変化を表す微分方程式を解くことで, 転移点でネットワークがスケールフリーになり, そのベキ指数が優先的接続の強さによって決まることを明らかにした.
|
Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)