近代日本の詩的言語の形成:小品文における「理科」系語彙の使用を視座として
Project/Area Number |
13J09199
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Japanese literature
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮田 沙織 東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2014: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2013: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 小品文 / 日本 / 近代文学 / 詩語 / 理科 / 理科教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究発表「小品文の詩的構造:薄田泣菫「自然の印象」の成功と「西の京」の失敗を視座として」では薄田泣菫「自然の印象」と「西の京」を比較検討した。泣菫は1908年に発表した「自然の印象」をはじめとする小品文を、『畿内見物:大和の巻』(1911)に収録する際に、綾井という画家を主人公とする小説「西の京」に編み直している。両者を比較検討し、小品文の詩的構造について論じた。「自然の印象」の作品構造の核心は「大気」に対する感覚表現の積み重ねによって、「自然の極秘」に触れる一瞬を描出することにあった。 研究論文「流れが導く詩境:「草枕」と「城の崎にて」をつなぐもの」では、志賀直哉「城の崎にて」(1917)の作品構造において水や大気の「流れ」のイメージが重要な役割を果たしていることを明らかにした。夏目漱石「草枕」(1906)では「流れるもの」としての自然に身を委ねるモチーフが画工を「詩境」に導くものとして機能していると考えられる。「城の崎にて」で「自分」を飲み込んでいく「流れ」は、自身が自然の中にあることの発見という点で「草枕」の「流れるもの」のモチーフと連続している。しかしながら、その発見によって「草枕」の画工と「城の崎にて」の「自分」が動かす感情には大きな質の違いがある。その要因の一つとして、世代の違いによる「自然」観の隔たりが考えられる。 今後も自然の背後にある「目に見えざる諸力」を可視化する理科の言葉が詩的言語にもたらしたものについて調査研究を続けていくが、それによって「草枕」と「城の崎にて」の間にも表れている、自然と人との関係を記述する文学の表現が再編成されていく過程が明らかになる。 木村小舟『春夏秋冬理科手引草』(1902)と美文文範集との間の語彙の重なり合いについて及び動物標本社『博物学雑誌』(1898-1910)の投稿小説と動物標本グラビアについて等の調査研究を進めている。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)