海馬が合成する性ホルモンによる神経シナプス増強と記憶制御機構の研究
Project/Area Number |
13J09760
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biophysics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長谷川 賢卓 東京大学, 大学院総合文化研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013 – 2014
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2014: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 長期増強 / 女性ホルモン / NMDA型グルタミン酸受容体 / オス海馬 / 女性ホルモン受容体 / 男性ホルモン / 男性ホルモン受容体 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度よりweak-シータバースト刺激を用いて、海馬が合成する女性ホルモンE2により成立する長期増強(E2-LTP)を測定してきた。今年度は、同じく海馬が合成する男性ホルモンDHTとE2との相互作用と、その信号伝達系の解明を目的に実験を行った。E2とDHTはともに海馬で合成されているが、その相互作用については調べられていない。したがって、海馬内での神経活動に対するE2とDHTの相互作用を調べることは意義がある。本研究では、電気生理学実験を行い、上記について調べた。12週齢成獣オスWistarラットの脳海馬から海馬スライスを作製した。作製した生きた海馬スライスに、E2及びDHT、脱リン酸化酵素の選択的阻害剤などを30分間作用させた。その後、測定装置に海馬スライスを移し、海馬CA1領域の計測を行った。そして、記憶の書き込み現象である長期増強(LTP)を、weak-シータバースト刺激(weak-シータバースト刺激だけでは、LTPを成立させることができない)を用いて、E2の作用により成立する長期増強(E2-LTP)を誘導した。その結果、以下のことを明らかにした。1. DHTがE2-LTP成立を阻害することを明らかにした。2. DHTによるE2-LTP成立阻害に関わる信号伝達系に、男性ホルモン受容体ARと脱リン酸化酵素Calcineurinが関与することを特定した。また、先行研究からNMDA受容体のサブユニットNR2AをCalcineurinが不活性化させることが示唆されている。以上より、DHTによるE2-LTP成立阻害に関わる信号伝達系は、DHT→AR→Calcineurin→NMDA受容体サブユニットNR2Aの不活性化→E2-LTP成立の阻害であることを示唆した。したがって、本年度は、神経活動におけるE2とDHTの相互作用と、その信号伝達系を明らかにした。
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Research Progress Status |
本研究課題は平成26年度が最終年度のため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は平成26年度が最終年度のため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)