Project/Area Number |
13J10648
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
森林科学
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Research Institution | Iwate Biotechnology Research Center |
Principal Investigator |
金野 尚武 宇都宮大学, 農学部, 准教授
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Project Period (FY) |
2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | きのこ / β-グルカン / β-グルカナーゼ / バイオマス / 機能性材料 / 糖質加水分解酵素 |
Research Abstract |
βグルカンの一部は免疫賦活機能を有することが知られている。関連研究および予備的実験から「β-1,6グルカン構造」が機能に重要であることが示唆された。本課題では担子菌由来のβ-1,6グルカナーゼを合成酵素化し、人為的にβ-1,6グルカンの酵素合成を試みた。本研究で得られる、β-1,6グルカンは機能性材料として期待できるのみならず、免疫賦活機構を解明するためのモデル材料としても用いることができる。また、得られる知見を基に高機能の新規有用グルカンを創製することも可能となる。 まず、スエヒロタケ(ScPus30A)およびウシグソヒトヨタケのホモログ(CcPus30A)のβ-1,6グルカナーゼ遺伝子をクローニングし、こうじ菌(Aspergillus oryzae)で異種発現をさせた。SDS-PAGE上で分子量はCcPus30Aの分子量は50,000、ScPus30Aは57,000と推定された。本酵素群はエンド型のβ1,6グルカナーゼ活性を有し、β-1,6グルカンに対して高い基質特異性を示した。次にScPus30Aの合成酵素化を進めた。GH30酵素群とのマルチアライメントから、ScPus30Aでは207番目と302番目のグルタミン酸が活性中心残基であると予想された。そこで、それぞれにっいてアラニン(E207A、E302A)、グリシン(E207G、E302G)、セリン(E207S、E302S)の変異体を作成し、こうじ菌を用いて異種発現させた。フッ化ゲンチオビオース酵素反応の材料に用いた。20時間後の反応溶液を分析したところ、変異酵素E302Gで、出発物質の減少、3糖以上の生成が確認された。以上のことから、β-1,6グルカナーゼの合成酵素化に成功したと考えられた。今後は、β-1,6グルカン合成の最適化を図り、さらに長鎖を合成できるように条件検討していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
年次計画においてH25年度は、1)きのこ類グルカナーゼの単離および、変異酵素の作成、2)β1,6グルカン有する地衣類イワタケの選抜が課題であった。実際の研究実施期間は半年と短かったが、β1,6グルカナーゼの、担子菌類スエヒロタケおよびウシグソヒトヨタケからのクローニング、麹菌を用いた異種発現、活性中心アミノ酸変異酵素の作成に成功した。さらにはフッ化ゲンチオビオースを用いて糖転移活性を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)