児童期におけるアーギュメント・スキルの発達過程の検討
Project/Area Number |
13J10839
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Educaion
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小野田 亮介 東京大学, 教育学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | アーギュメント / マイサイドバイアス / 意見文 / 文章産出 / 文章評価 / 議論 / 討論 / 初等教育 / 意見文産出 / 理由産出 / 反論想定 / 道徳 / 目標提示 / 動機づけ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度も,意見文産出におけるマイサイドバイアス(自分に有利な情報を積極的に提示し,不利な情報の提示に消極的になるというバイアス)に着目して研究を進めた。 まず,「意見文に対する書き手の評価」という観点からマイサイドバイアスの生起プロセスを検討するため,「マイサイドバイアスを克服した意見文は,常に説得的な意見文だと評価されるのか」という問いのもと,大学生を対象とした調査を行った。その結果,マイサイドバイアスを克服した意見文は,そうでない意見文と同程度の評価を受けることが示された。また,その評価傾向は,意見文を相対的に比較して評価する方法と,独立で評価する方法との間で異なることも明らかになった。 さらに,同様の意見文評価課題を高校生に実施し,意見文産出との関連を検討した結果,マイサイドバイアスを克服した意見文の説得力を高く評価する書き手ほど,実際にマイサイドバイアスを克服した意見文を産出することが示された。以上の結果から,学習者はマイサイドバイアスを克服した意見文を必ずしも説得的だと評価しておらず,それが意見文産出におけるマイサイドバイアスを生起させる要因の一つとなることが示された。 最後に,従来の意見文産出研究ではほとんど着目されてこなかった,低学年児童の意見文産出に着目し,低学年児童が反論を想定して意見文を産出できるかどうかについて1単元を用いた実験授業により検討した。その結果,児童は反対立場のクラスメイトと意見文を読み合い,意見交流をすることで反論と再反論の産出を実現していた。また,実験授業では,児童と教師との話し合いの中から「良い意見文の型」を構築し,共有することで,低学年児童が一人でもマイサイドバイアスを克服した意見文を産出できる可能性を示した。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(18 results)