マスト細胞の活性化を制御する新規細胞内生理活性脂質の産生及び作用機構の解明
Project/Area Number |
13J10909
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
General medical chemistry
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
嶋中 雄太 東京大学, 薬学系研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
|
Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 酸化リン脂質 / マスト細胞 / 酸化脂肪酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
生体膜リン脂質中の多価不飽和脂肪酸は生体内で酸化され、「酸化リン脂質」を生成する。近年、酸化リン脂質及び、その分解産物である酸化脂肪酸が様々な生理活性を有することが明らかとなってきた。本研究の目的は、酸化脂肪酸の産生がどのように制御されているのか、また実際どのような酸化脂肪酸が生理的な細胞内シグナルに利用されているのか解明することである。 これまでに、酸化リン脂質選択的ホスホリパーゼであるPAFAH2ノックアウトマウス用いたら解析から、PAFAH2の酵素活性がマスト細胞においてIgE/抗原刺激した際のFcεRI近傍の上流分子のリン酸化に必要であることを見出した。さらにPAFAH2依存的に放出されるエポキシ化ω3脂肪酸がマスト細胞のIgE/抗原刺激依存的な活性化に必要であることを突き止めた。 PAFAH2は細胞内において酸化リン脂質を選択的に分解し、酸化脂肪酸を産生する酵素である。従って、これまでの結果は、マスト細胞内にこれまで報告のない、エポキシ化ω3脂肪酸が結合した酸化リン脂質が存在することを示唆する。そこで、本年度においては、エポキシ化ω3脂肪酸含有リン脂質の検出を試みた結果、培養マスト細胞中においてエポキシ化ω3脂肪酸含有リン脂質の検出に成功した。さらに、PAFAH2がこのエポキシ化ω3脂肪酸含有リン脂質を非常に効率良く分解しエポキシ化ω3脂肪酸を放出することを明らかとした。 このことから、PAFAH2は生体膜中のエポキシ化ω3脂肪酸含有リン脂質を分解し、生理活性を有するエポキシ化ω3脂肪酸を直接切り出すことのできる酵素であることが明らかとなった。 以上からPAFAH2を介した、酸化脂肪酸によるマスト細胞の全く新しい活性化制御機構の詳細が明らかとなった。
|
Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(3 results)
Research Products
(10 results)