強誘電体/極性半導体構造の分極間相互作用を用いた量子構造素子の開発とその物性解析
Project/Area Number |
13J10998
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
|
Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
山田 裕明 大阪府立大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2014: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 強誘電体 / 極性半導体 / 分極間相互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は強誘電体/極性半導体ヘテロ接合界面の分極間相互作用に着目し、自発分極により生じるキャリア誘起や電気伝導、電荷整合メカニズムを明らかにし、分極相互作用を利用した量子構造デバイスの開発指針を与えることを目的としている。今年度は組成により格子変調が可能な強誘電体Ba1-xCaxTiO3(BCT)を用い、極性半導体ZnOに格子整合するヘテロ接合構造の作製に取り組み、その電気伝導や電子状態に自発分極が生じる効果について調べた。 パルスレーザー堆積法を用いてO極性ZnO基板上に製膜したBCTは(001)配向のみを示し、(111)成長しない結果を得た。そこでZnO表面の原子配列を変化させた再構成表面の利用を検討した。酸素雰囲気下での熱処理によりZnOの再構成表面を形成した後、BCT薄膜を製膜した結果、(111)成長しZnOに格子整合する方位関係での成長が確認でき、格子整合した強誘電体/極性半導体ヘテロ構造を作製に成功した。 ZnOの自発分極が生じる効果を明らかにすべく、O面およびZn面ZnO基板上にBCT極薄膜(~3nm)を製膜し、微小領域の電気伝導測定を調べた。両試料ともに負電圧印加時は電流応答が小さく、ZnOの空乏化が示唆された。一方で正電圧側では閾値電圧に違いが見られO面試料(~1.0V)に対してZn面試料は大きな閾値電圧(~1.8V)を有する結果を得た。電気伝導機構の解析の結果、両試料ともにFowler-Nordheimトンネリング伝導が支配的であり、その障壁高さはO面試料で0.84eV、Zn面試料では1.14eVである結果を得た。放射光(KEK、BL-27A)を用いたX線光電子分光測定からBCTはZnOに対して約1.0eV高い伝導帯を有することを確認した。以上からZnOの自発分極により界面のバンドオフセットが変化する可能性を見出した。 本研究の成果は強誘電体/極性半導体ヘテロ構造の形成に関する新たな手法を提案するとともに分極間相互作用を利用したヘテロ界面の電荷整合メカニズムの解析に重要な知見を与えるものであると考えている。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(2 results)
Research Products
(7 results)