稠密GPS可降水量データの非静力学モデルへの同化によるメソγスケール対流の研究
Project/Area Number |
13J57053
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Meteorology/Physical oceanography/Hydrology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大井川 正憲 京都大学, 大学院理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | メソγスケール対流 / 稠密GNSS観測 / データ同化 |
Research Abstract |
局地豪雨の予報精度を向上させるには、高密度・高頻度な観測データを同化し、より詳細で正確な初期値を作成する必要がある。現在、気象庁では、国土地理院が運用している全国GNSS連続観測システム(GEONET、水平分解能約20km)で観測された可降水量(鉛直積算水蒸気量)を同化しているが、今後、さらに数値モデルや解析のスケールが高解像度化した場合には、より高分解能な可降水量データが必要になると期待される。 この研究では、京都大学宇治キャンパスの西方の領域でGNSS受信機を約1㎞間隔に配置して観測した水蒸気データを用いて、豪雨の降水予報に対する高密度・高頻度なデータのインパクトを調べる事を目的とした。実験では、水平格子間隔15kmの親モデルと水平格子間隔1.875㎞の子モデルから構成される局所アンサンブル変換カルマンフィルタ(LETKF)の双方方向ネスティングシステムを用いて、2012年8月14日の宇治豪雨の再現を試みた。 親モデルにGEONETの可降水量データを同化し、子モデルに気象ドップラーレーダーの動径風データを同化した結果、下層収束の位置ずれを修正することに成功した。さらに、GEONETで観測した視線方向水蒸気量データを子モデルでの同化に加えた事により、降水強度も改善された。 稠密GNSS網で観測された水蒸気データを子モデルに同化した際に、モデルの第一推定値にどのような修正がなされるかを調べた結果、観測値と第一推定値の差(D値)の分布に比べてモデルへの修正量(解析インクリメント)が広い水平範囲に及んでしまった。この問題を解決するため、子モデルの結果に水平格子間隔500mの孫モデルをネストしてLETKF解析を行った。孫モデルに稠密観測データの可降水量値を同化した際の解析インクリメントは、観測網内のD値の分布の特徴をよく捉えていた。今後は、孫モデルへ稠密GNSS観測網で観測した水蒸気データを同化し、局地豪雨の再現性へのインパクトについて調べる。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)