網膜マイクロアレイと候補SNPを用いた糖尿病性網膜症の遺伝素因の同定
Project/Area Number |
14013007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
武田 純 群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (40270855)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥7,000,000 (Direct Cost: ¥7,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥7,000,000 (Direct Cost: ¥7,000,000)
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Keywords | 2型糖尿病 / 遺伝子異常 / 多因子疾患 / ゲノム / インスリン分泌 / MODY / 転写因子 / EST |
Research Abstract |
遺伝子型を用いた糖尿病との関連解析において最も重要なことは均一集団を設定することである。そこで申請者は、体外から詳細に「病気の質」が目で観察できる増殖網膜症に注目した。候補遺伝子について検出感度の高いSNPマーカーを開発し、病型との関連解析を実施した。候補遺伝子の選別に対しては、2種類のアプローチを試みた。 1)既知の候補遺伝子の周辺因子の探索 基本病態は、網膜血管の透過性亢進、網膜血管の内腔閉息、血管新生に要約されるが、血管内皮増殖因子(vascular endothelial growth factor, VEGF)がこれらの病態の形成に重要な働きを担うことが知られる。そこで、VEGF遺伝子の発現に関連する遺伝子の変異スクリーニングと多型解析を試みた。Hypoxia inducible factor(HIF)はVEGF遺伝子の転写調節因子であるので、先ず候補遺伝子として解析を試みた。直接シーケンス法によるスクリーニングにより、3種類のミスセンス変異を同定した。168人の増殖網膜症を有する症例と185人の非糖尿病者の間でこれらの変異の出現頻度を比較したが有意差は認めなかった。次いで、13個のSNPを求めて同様に関連解析を行ったところ、3'端のSNP-13の出現頻度において2群間で有意差を認めた(P=0.0171)。そこで検出感度を増大させるために、連鎖不平衡を考慮してSNPハプロタイプを構築し、より大きなサンプル数を用いて成績の確認を行った(P=0.0193)。さらにディプロタイプ解析でも有意を認めた(P=0.016,OR1.94[95%CI1.03-3.69]) 2)網膜ESTマイクロアレイの作成 17,184個の有効3ユESTを用いてクラスタリング解析を行った結果、約半数のESTが未知遺伝子由来であった。糖尿病の発症前後で発現レベルが変化する新しい候補遺伝子を探索するために、マイクロアレイ実験の反応条件設定を行なった。その結果、当該年度に至適条件はほぼ獲得された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)